プレビュー ×ジュビロ磐田戦

開幕戦の熱気も冷めつつある、平常の第3節磐田戦になるはずだった。しかし、このカードの持つ意味は1/22のあの日「福西崇史選手 移籍加入決定」のプレスリリースにより激変する。平場の開催が、感情のぶつけ合う異様なカードとなる可能性が出てきた。
キーマンはもちろん、福西崇史。彼の移籍加入により東京は間違いなく変わった。中央での相手からのいなし、かわした体制から出る精度の高い展開パスとゴール前の危険な位置に飛び込むフリーランニング。東京に欠けてた落ち着きと正確さと恐さを、磐田でのプレーそのままに福西は東京に持ち込んでくれた。キーマンと挙げたが、福西は既に「この試合だけ」ではなく「チーム内全体での」重要なキーマンとなりつつある。
福西のキーマンぶりはむしろ移籍に絡む感情的な部分で大きく貢献しそうだ。選手の移籍には「淋しいけど今度のチームでも頑張ってくれよ」と感謝の気持ちで済む場合と「なんで行くんだ裏切り者!許すまじ」となる場合の2パターンがある。例えば加地の場合は前者と後者バラバラの気持ちがあったが、栗澤をケガに追い込んだ場面を目撃する事でその意識は統一された。福西の場合は移籍経緯とタイミング、現在のチーム状況(FWいるの?)を踏まえると後者が多いバランスだと推測する。しかしそのバラバラの意識も、今日のエルゴラの「(成岡なんぞには)まだまだ簡単には自分を越えさせませんよ」という素晴らしい燃料投下インタビューで方向性が定まり、そしてこの試合を観戦することで統一されるだろう。例え勝とうが負けようが、福西の東京との異常なシンクロぶりにビビってたじろいでしまい、水曜日が非常に楽しみな事になるだろう。それを華麗にいなして高らかに『福西〜東京!』とコールする事を思うと今からニヤニヤが止まらないですわ!
と、感情のぶつけ合いになるであろう磐田戦は楽しみで仕方ないのです。
マジメに戦術的にキーマンになるのはエバウドになるでしょう。日曜開催というアドバンテージはあれど、あんだけの泥んこアウェーをやってきて五輪組のコンディションが良いはずがない、前節の栗澤・鈴木の活躍とルーカスの復帰というポジティブ材料もある。(磐田に比べれば)五輪組を無理してでも使わねば辛い状況ではないはず。そんな中でのエバウドの復調というニュース。小平に行って来たという友人が「エバウドの調子がヤバイ」と教えてくれたし。となればここでも無理して伊野波を使う状況じゃなくなる。全てを鵜呑みにして、エバウド先発の可能性は非常に高くなったと思います。こちらのシンクロぶりは正直未知数ですが、晴れてエヴァが起動してくれる事を願います。
そして、エヴァの初起動時にはどうなったか?エヴァ起動→相手にドカンとやられる→完全に沈黙→しかし立ち上がり、咆哮→もしかして…暴走?!ということでスコア2-1で東京の勝利を予想してみます。
今シーズンの磐田はよく知らないですが、ダイアゴナルランが重なった時の太田・ファブリシオに特に注意しなければいけないでしょう。去年のイメージだとそれを捕まえきれなくて崩壊した印象なんで、特に前線にいた『前田・太田・福西』に…怖い相手なのは間違いないです。