舞台は大井競馬場。行き慣れた場所であり、来週も行くかもしれない場所でもあった。しかし、到着してすぐ分かった。ここはオレの知っている大井じゃない。モノレール駅に着くやいなや、漂う強烈な香水臭。勝負服を身にまとい、キャッキャキャッキャとはしゃぐのはかなり低年齢っぽい「女子」な方々。またその比率もハンパ無い。
初めてのM-1会場での観戦という事で勝手にイメージしていた会場の空気なワケだけど、ちょっとそのイメージとあまりにもかけ離れていたから、恐らくこんな過剰な表現をするんだとは思う。
ただ、ちょっとショックだったな。お笑いを「語る」事の楽しみを関東の人に与えてくれたのがM-1だと思っていたけど、実際はプチ腐女子・プチオタクの受け皿としての役割の方が色濃いみたい。そんな偏見を抱く直接のきっかけになった、実際遭遇したシチュエーション自体は後述するけど、ただ自分は多分「フラットに物事を評価したいタチ」なオタクなのでこういった空気感はなじめなかったりした。
そういう意味では自分は恐らく「M-1の楽しみ方」の本流からはどうせ外れる人間なのだと思う。いつもは並んでいるのにこの日はガラガラだった「牛すじ屋」のおばちゃんと愚痴で盛り上がったり、アルコール販売禁止(そう会場は禁止だったんです。こんな寒い中で、つーか大井で酒飲めないなんてアリエナイ!)の中でこっそりホッピー売ってくれたおっちゃんと「知らねぇよな」とか盛り上がり、そんな人間による一言感想集なのを踏まえてくれるとありがたいですが。この前口上が必要だと思ったもので。
では、録画で思い起こしながら書いてみるさ
A組
- プラスマイナス
トップバッターに実力派。案外M-1向けネタしてるし、トップじゃなかったら評価もっと高そう
- ダブルネーム
あのタメで正解です(笑)逆に良い位置で出来たね。左の人が動かないのは、狙い?
漫才になるとあっちゃん目立つ。言葉遊び系としてのあっちゃん。藤森はツッコミの種類少ない。
このネタ順でもツカミ変えなかったかぁ。客とテンションがシンクロしなかったなぁ
聖闘士聖矢とその後で、狙って落差作ったのは、へぇ、って。全体平たくなっちゃったけど。
動きネタは出来る人が取り入れた方がいいと思う。
B組
- 天津
テレビ認知度ってアドバンテージは素直に出せばいい。向の動きに木村が詩吟ツッコミくらいな。普通に「さくら」歌っちゃったよ
「キャーカワイイ」らしい。引いて観ちゃったごめんなさい。構成しきったのはスゴイ。
松田はイケメン芸人だったはずだけど(笑)ネタは普通。
実力派。M-1的。
「キャーカワイイ」らしい。構成が、彼等の尊敬している、いつも遊んでいる芸人っぽい。誰かはわからん。ホーミーもう止めない?
お客さん観て漫才して下さい。
C組
- ソーセージ
3人組は漫コン(つかほとんどコントだったけど)しかないのかなぁ?M-1に残している革命はココのみな気がする
何か観てる側にボケ待ちというか身構えさせる事が多かったなぁ
- ヘッドライト
変ホ系漫才技術省略形。言葉遊びに特化するならツッコミももっと遊ばないと
南キャン系。つかモロ山ちゃんだな(笑)キャラ系は受け入れられないと悲惨になりかける。地道に丁寧に日常の種まき頑張って下さい
- ソラシド
正統派。凄く小さく丸い漫才。案外、ツッコミの方が「イキっててうざい」くらい突き抜けたら面白い?観光のくだりで正解例示す所はもっといじれる
- 囲碁将棋
掴むのが遅れたなぁ。締めも弱かった。案外笑い所が無かったなぁ。
D組
- 我が家
いつもの。営業慣れしてる感。
キャラを知ったツカミは秀逸。実際観ると練習量の多さも感じる。案外本も注意して作ってる。決勝に行くために、あるあるネタベースで行くべきか毒舌系に傾けるか、難しいところだなぁ
- 千鳥
沸点後の最高の順番だったのになぁ。ファイナリストなのになぁ。歌い方のクセのくだり、そこで押せると本人が思った程には威力足らずに全く意味無い天丼に。
- スペースゴリラ
U字工事との差を感じた。スッと入ってくるか、感覚的な、けど凄く大きい差
- 流れ星
マシンガンズの流れをようやく活かしてくれるコンビが(笑)さすが実力派、手堅く大笑い。TVに出れてる人、知名度そこそこある人は、そのアドバンテージをもっと使えばいいのに。その点、ガンダムの入れ方にその上手さを感じれた。だよね〜
E組
- ピース
ピースってなんだか難しいプライドがついちゃったなぁ感があるんですわ。もちろん邪魔な方。偏見でしょうけど。
- ものいい
知名度に苦しんじゃったなぁ。「違うかぁ」のバランスに苦心した様子がありありと分かる。
- ギャロップ
プロレスのキック系技(トラースキックとか)みたいにツッコミの「ペシン音」を増す技術を使う人っているのかな?って頭をみて思った。
- パプア。
4分間で、恐らくマイナスからのスタートだったのに(笑)強引にキャラを認めさせた忍耐と押し売りに乾杯!このキャラやり切る度胸を認めます(笑)
発想に溺れないように精進して下さい。結構同じような事思いついてるコンビいると思います。
書き途中で一旦更新。やっぱりどうしても好みが反映されてる気がする。
F組
下ネタって時点で「アリエナイ、キライ」つって、『ナイツ』をけなしている腐女子が会場にいてました。そういう客層な大会なんですよねM-1って。えぇ自分はこんなド下が好きですよ。
格は当然。けど平たく終わっちゃった。勝つためならば究極に毒盛ったネタするしかないかも。M-1ファンのために、ってネタを一番しなけりゃいけない人達だっていう苦しさ。それはお笑いファンのために、とは全く違う意味だからなぁ。
一人他役、ガヤを演じるという点ではさっきの流れ星に通じる、けど会場感で流れ星に負けたか。けど配慮のセリフ挟んだだけいいか、当然な気の利かせ方が出来る。ネタは面白かった
- ゆったり感
ビックリした、「ん」使わないとかありえない。オチは当然「ん〜○○」「もういいよ」だろ!なんで「ん」で締める事を止めたのか問いつめたい。
- 磁石
上手いコンビは、大ボケに繋げるために小ボケでテンポがもたれない。この辺の上手さがあるだけにもっと跳ねていい気がするけど。時間内に収まって良かった(笑)
何度か出てくる「テレビ出れてたアドバンテージ」の話、ここは結局何も得ぬまま路線変更してしまった。「ララライ体操」でTV出れてた間にもっと財産を持ち帰ろうとすべきだった。
G組
メンツの中では1,2を争うくらいに言葉遊び出来るコンビだと思うけど…まぁ練る時間はないよなぁ
しずちゃんの髪がキレイ。ネタで「カワイイは、作れる!」はイジりNGなんだろうな(笑)格好な素材だけど仕方ない。しずちゃん山里それぞれの地位の変更がダイレクトにネタに出たら、さらに生々しくなるんだろうな。
- オードリー
ネタ順的にはしずちゃんの後に春日は卑怯(笑)疑い余地無く今日イチ。登場前からの期待感がスゴイ、これは今年の活動の賜物。つまり今日だけの面白さとして評価してはいけないということ。見直した。
かわいそうだった(笑)けど切り返しには年季が。ネタ本編には年季が?
- ハライチ
当事者の誘い笑い?は「掟破り」。その賛否になるんだろうけど、個人的には1回がギリ。それでボケがブレたりするのなら言語道断です。
付け足し方が品川っぽい。ネタは平凡
H組
ツカミと本編のかけ離れっぷりが凄かった。何か長い、しかも長い間にいろいろ挟む事もせずに。耐えれるだけのネタかキャラを、せめて。
「忍者になりたい」程度の題材だったらもっとネタが動かないときついか
チャドは友達としてはいい人そう。その感をお客さんみんな共有して、優しい気持ちで見ている感じ。
ポイズンっぽい、ボケのぶっ飛び方が無かったなぁ。その上で、ツッコミのぶっ飛びも求めたかったのが去年の感想。
- スマイル
キャラで行くのか行かないのか。その覚悟。
I組
自分の周りはビックリするほど誰もネタを観ない聞かない。それだけでなくて、ざわざわ以上の声量でおしゃべりし始める。ネタ見に来た人達なはずなのに、ネタを観る事すら拒否した人達がこんなに溢れたのは、それは銀シャリの実力のせいなのか観客のモラルの問題なのか。けどお笑いが好きで来ている人達なんだからモラルの問題として求めたいよなぁ。ただ会場感として、オードリーがピークだった事、そこからは下降線しかなかったというのは事実としてあり。
「やだね〜システム」。伸びしろは「切り方」「追い打ち感」ってところになるのかね。
春日以降のキャラ系はもう厳しかったね。4分で受け入れられもしなかった。
- アジアン
馬場園、服装気にしすぎ。見ねぇよ(笑)ボケをもうちょい流して育ててから摘んでも良かった。
説明長かったかなぁ。振りもツッコミも。
ツカミで駄々スベリ(笑)まぁそれすら「オイシイ」と言えるほどのTV露出があるからまだアリ。良かったね〜。
J組
- ケツカッチン
セリフ間の意味無い間が積み重なって結局どっかーん。たぶん、東京人の「舞台設定が地方のネタは良くわからねぇよ」感と、地方から見た「東京舞台で言われても」感とでは、恐らく前者の方がその度合いが強い。
- 響
キャラもんかと思いつつ、蓋空けると間・テンポが秀逸。1分でも4分でも対応力高そう。地力ある。
ネタ順、かなぁ。G組入ってたら復活枠争いに本格的に入り込んでいた気がする。ツッコミのシステムよりもその枠組み内での言葉選びに好感。来年出れるなら決勝有力。
衣装に理由はあるんでしょうか?すいません知りません。
- Wエンジン
「パターンの奴や!」響よりは時間の順応性は低いかも。
もはやトップかトリしか思い浮かばない存在感(笑)もはや決勝進出しない方が価値が上がりそう。
繰り返しだけど、銀シャリ時の空気感にかなりショックを受けた。それを感じられたのは収穫だった、あぁこれがM-1なのかなぁ?って。最初でコレってのはちょっと残念だったかも。まぁ実際に体験出来ただけよかったですわ。しんどかったけど面白かったです。冷めたコメント多いですけど、実際は結構ニヤニヤしてましたよ。