先日明大前で初めてお話しさせて頂いた、「全ての金持ちは私に幾許かの金を支払うべきなんだがなぁ。」の「もっ」さん。その「もっ」さん演出・出演・その他細かいこと概ね全部を担当した公演『ピッチサイドの男』に行ってきた。江古田の公演、楽日の金曜日。行くとこちらの方も観劇にいらっしゃってました。驚きの偶然ながら、ブログを拝見すると曜日のチョイスとか考えることがほとんど一緒でしたね・・・
場所は江古田の喫茶店「FlyingTeapot」。もちろん初めて来たけど、何だかおびただしい数のビラと、ビラの挿絵が駕籠真太郎だったり、何気なく棚にかかっているコミックビームだったりと緩いんだか濃厚なんだかわからない。手作り感がありながらもゴツい照明設備にちょっとドキドキする。そんな自分はそうです芝居を見るのに慣れてないのさ。
内容についてはまぁここでは置いておくとして、やはり間近でしっかり役者さんを見ると細かい所作だとかがスゴイよなぁとか思ってしまう。特につい先日、野村萬斎の『狂言サイボーグ』という本を読ませてもらって、自らの成りをそのまま見せることにこだわりを突き詰める姿や指先まで神経を通わせたその姿の美しさを感じていた直後だったので、手の向きや角度、動きを入れるタイミングなどがさすが役者さんだよなーとか変なところで感動しちゃった。
自分もむかし成り行きでエキストラ的な事をやってみたことがあって、けど完成作品見直して大変ガッカリしたことがあって。そんな自分との比較なんで、何とも次元の低い対象ではあるんですけど。何かを演じるという事は「その役になりきる」ことなんだけど、素人の自分には気持ちが「なりきる」だけでそれを表現する術が全くなかった。「なりきる」事を前提に、けど次はそれを受け手に伝えるために身振り手振り、視線に声の抑揚などとハッキリしたアウトプットが。これが雑用ついでにエキストラをした様な人には出来っこない。役者やる人ならば出来て当然なんだろうけど、初心者な自分にはそんなところですら感動なんです。
「誘われたものは、例え社交辞令でも行ってみる精神」で多少の勇気を振り絞って行ってみたけど。けど自分にない文化を体験出来て本当に良かった。ただ、公演が終わってからの感想で、動員に微塵も貢献できなくて「もっ」さんには大変申し訳ないタイミングでの感想となりました。すいませんです。
原作本を昨日借りることも出来ました。内容についても感じることは多々あったので、読後にここで言うことがあればまた。ただ、今後のナビスコ日程もあるから、ここで書くことは無さそうだなぁ。皆さんも是非読んでみてはいかがでしょうか?サッカーに関わる様々な「不条理」がサッカーを熱くしていった、そんなヨーロッパを中心とした歴史も垣間見れる作品だと思います。
「もっ」さん、本当にお疲れさまでした。感想と感謝を、この場を借りて。ってこの場は「オレの場」なんですが。