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青赤サンタのお礼参り 天皇杯準々決勝 -清水戦

FC東京

五度目の対戦は杜の都、仙台はユアテックスタジアム。シーズン5度の対戦ですら珍しいのに、舞台が味スタ日本平、だけでなく松本であり、そして仙台でもあったとはなかなか珍しい事だろう。そして、1ヶ月ぶりの出場と聞いて、ヤットのオフよりも休んでるだろ!と笑けてきた、そんな梶山の復帰戦でもある。新鮮さとマンネリ感、そして歴史が生んだ怨念じみたものがつきまとう。はずだった。
カツカレー喰ったり、ちゃんこ喰ったり。「いーやオレ、カツカレーいつも喰ってんかんね」。東京の季節柄なサンタ帽。「朝市ってすぐそこ?」「そうですよ、朝市丼喰ってきましたよ」。東京からメリークリスマス♪いやー当事者ながら何ともくだらねぇの(笑)
試合。
ノックアウトラウンド特有の、結果を求める余りのバチバチ感。サッカーしているというよりもバトルしている感。「あいつら本当にフェアプレー賞かよ」と文句を言いたいくらいに、清水は姑息に東京を痛めつけ、そして審判に媚びを売る。恐らく清水側も近い事は思ったのだろうが。だからそれを捌かなきゃいけない主審高山に同情の余地はあろう。少なくとも、コミュニケーションは取ろうとしていたし、そして東京側としては決して主審に文句を言うわけにはいかない展開に(笑)。
当然、佐原の場面。イエローなファウルにアドバンテージを取り、流したその次のプレーでもかなり危ないプレー。そして清水のPKとなるあのハンド。個人的感覚としてはこの3プレーでイエローが3枚出てもおかしくない判断だった。特にハンドの場面は正直、悪質なハンドにも見えた。(イエローのファウルを流した後にイエローなファウルをしたら、プレーが途切れると2回ヒュンヒュンとカードを提示する事になるんだろうが、サッカー史でそのような場面はあったのだろうか?)。
PKで清水に先制されたが、ピッチを見た感覚がこうであったがために失点の悔しさ不安よりも佐原が退場にならなかったラッキー感の方が強かった。
後半。
津波のように飲み込んだ同点、逆転。そこから清水はパワープレーに出る。矢島、長沢を投入し、長いボールを入れて事故を狙う。しかしことごとく立ちはだかったのが佐原。さすがの制空権。安全に清水の攻撃を弾いてくれた。記憶に新しい、松本での「佐原、お前がいればどうなっていたか!」このフラグがここで回収されるとは。こうなっていたんですね、わかります。

清水はケンタ伝統のダイヤモンド型4-4-2からダブルボランチのボックス型に変更していた。ダイヤモンド型の長所である「トップ下ポジ」が無くなる事への手詰まり感に大体陥りがちになるものだが、この日の清水は、その位置に兵頭が山本が枝村が、そして2トップの原が岡崎が、ホント多種多彩な選手が流動的に降りてきて効果的に使う。この部分、見ていて非常に怖かっただけにそこを捨ててきてくれて、振り返るとコレはありがたかったのかも知れない。もちろん見ている当事者は、パワープレーも恐ろしい事この上ないけど。

東京、殊勲は何たって鈴木達也カボレを左に固定させた変則4-4-2(と自分は観ました。カボレシステムな4-3-3と見る向きもあるけど、羽生の仕事ぶりと梶山・今野のコンビの感じを見てこう判断した次第)の中で、広大なエリアを得た鈴木達也。大きく広がりながら受け、細かく突っかけ、その脅威としてPKを奪取し、アシストを見せた。この選手、2点目のアシストを見ても分かるように、トラップが上手い選手じゃない(笑)自分のスピードを活かすためになるべく前にボールを置かねば、が行きすぎてミスをする事が多いし、シュートミートがうまいともお世辞には言えない。ホント昔のナオを見ているみたいだ。「昔の」と付ける時代になったってのもスゴイ話だが(笑)けどこの選手は、仕掛けが相手に与える怖さを熟知している。そこを巧みに使った「確信」のPK奪取なんかはその最たるプレーであり、またそこにも彼のインテリジェンスを感じずにはいられない。
徳永の充実ぶりも触れないわけにはいかない。とにかく守備が安定している。千葉戦清水戦と、ぶち抜かれたシーンが思い出せない。冷静に間合いを計り、向こうに仕掛けさせてからアドバンテージなフィジカルをぶつける。充実の徳永の守備は今は安心して見ていられる。
そして赤嶺真吾。頼むから彼の事をビシッと誰か論じてくれよ。「シンゴ・インザーギ」と上手いんだか下手なんだか分からない、けど非常に逃げ込みやすいフレーズでしか言い様がないわ(笑)ただこの日は得意の空中戦も頑張っていたし、個人突破のアイデアもあり充実していた。あと、2点目についてのコメント「後ろに流れていたので、少しでも近くにと動いたら、ボールがきたという感じ」は簡単に聞き流してしまいそうだけど、立ち止まってしっかり言葉を紐解いてみる価値のある金言の様な気がする。赤嶺真吾の思考、シンゴ・インザーギたる所以が詰まっている発言なのではと予感しているが。

チームとしての東京についてあまり言及しなかったが、もしあるとするならばはてなハイクにも書いた通り、このチームはロングスパン(後半30分くらい〜)からの徐々にな締め方がホント上手くなったということ。リードで終盤に入り始めて勝ち(雑音)がちらつき始めたときに、どう試合を終わらせるかの意思統一とそのためのプレーぶりがチーム全体ホントに整備されてきた。コーナーキープ、いや平山キープショーか、それだけでなくてそれこそホント、ディテールな部分。千葉戦な例外は勿論あるけど、我々があれだけ手にしたいと願ってきた「勝ち方」を掴むための、その過程がハッキリと見え始めたのではないだろうか。そしてそれがノックアウトなトーナメント戦で希望を感じる武器になりうる事は言うまでもない。
この1点だけでも、東京は贔屓目込みだけど4強の資格アリと胸張って言える。いや、ファイナリストも。いやいやカップウィナーも。
今の選手サポーターその他全ては疑い無くカップウィナーを見ている。この手応えは間違いない。折り鶴持って、サンタ帽かぶってくれて、ウルッと来てしまったのはオレだけではないはず。オレ達は一つになれている。その確信を持って、堂々とエコパに挑む。