豪華カードでフェスティバル! 育英カップ FC東京U-18×流経柏 ら

誰かが言った。

「この世には2種類のPUMA CUPしかない。ひとつは全日本フットサル選手権。そしてもうひとつは、前橋育英招待だよ」

ま、当然嘘だし、PUMA CUPなんて他にもいっぱいありそうだけど。さて日曜日は高崎へ。もうひとつのPUMA CUPを観戦。もうひとつじゃない方のPUMA CUP(ややこしや)もスゲェ気になっていたけど、こればっかりは身体は一つしかないので仕方ない。ただやべっちFCで勇姿はチラッと見させてもらい、軽く泣かせて頂きました。金曜日を観た者としては非常に納得で御座いましたよ。おめでとう、FUGA MEGURO!
ってことで話を戻して。
キックオフは朝の九時。しかし始発に乗れば間に合うとのこと。17時から用事があったのでケツカッチンだったが、最後の試合が12時キックオフだから寄り道せずに戻れば間に合う。「よし、行ける」この辺のハードルがここ1・2年でガクンと落ちた(笑)。
派遣村と化していたさいたまから早々に帰り、プレミア視聴で気分転換。ドッセーナに大爆笑したら早々に睡眠を取って、始発に乗り込む。道中の車内で睡眠時間を稼ぐのも慣れた(笑)

会場の前橋育英高崎グランドは、高崎と前橋の間ぐらいに位置していて、バスで行くならば高崎駅西口の6番乗り場から「群南団地」下車。タクシーならば、関越道高崎ICや湯都里(日帰り温泉)の近くなので、そう伝えれば恐らく大丈夫。今回は行き帰りともにタクシー相乗りをさせて頂きました、この場を借りてお礼を申し上げます。ありがとうございました!

35分×2本で行われたこの試合。第1試合は青森山田×名古屋U18。背番号は全て右サイドから順に。特に交代の部分、うろおぼえなので鵜呑みにしちゃあイカンぜよ。

青森山田 4-4-2
GK 1
DF 5 3 4 2
MF 6 10柴崎 7椎名 8
FW 9 13
交代 11→6 5→14 9→17 8→15 4→16

確かな技術で回しながら、攻撃の合図は決まってサイドチェンジから。恐らく決まり事としてあるのだろうって位に、逆サイドへの意識は高く、そこに通せる技術も「通した後」もこなれている。良く鍛えこまれているのが伝わるし、あの環境下でサイドを広く使ったサッカーが出来ている事に感心。良いチームだったなぁ。
その攻撃の中心はU17日本代表の10番柴崎、ではなくて7番キャプテンの椎名。非常に10番らしい選手である柴崎をよそに、CMFの相方として、ハードワークを厭わないし、アンカーとして捌くし、上がってみせればゲームメイクから攻撃に色を添える。性格の良さが、プレーや節々から滲み出てるんだよね。この人になら付いていきたい、って素直に思えるキャプテンでは無かろうか。非常に素晴らしい選手!柴崎は先輩からもっと学べ!!

名古屋U18 4-4-2
GK 1
DF 3 4 2 7
MF 15三浦 12 10矢田 9小幡?
FW 11 22高原?
交代 1→16 15→20 21→27(27ボランチ、10前に) 4→19

DF-MFの2ラインはコンパクトに保ち、何よりDFのライン設定が非常に高い!ビシッと整った2ラインは崩れないし、この点の組織は見事。それだけに攻撃のアラが目立つ。ある程度身長ある11にポスト的な役割を求めているけど、動き出しも収まりもその後の視野も、この日はまだまだ。この出来がベースだと厳しい。攻撃のアクセントになれる選手が現状、左サイドの9番小幡元輝くらい。左足で、アタッカーにもチャンスメーカーにもなれるは面白い存在。9番を使いながら、活路を見いだしていく感じか。途中出場の20番は、持っている気持ちに才能を感じる。負けん気の強さが上手くプレーに乗っていて、先駆け大将として非常に好感。それでいて実はファーストタッチに良い狙いがあるので、ちょっと気になる存在だった。

試合は2-2の引き分け。勝ち切る決め手に両者欠いたかな。

第2試合は我らが東京が登場。相手は流経柏、晴れでこのカードを観るのは始めてかも。

流経柏 4-4-2
GK ?
DF 20 5 3 6
MF 11 13 8 14
FW 10 24
交代 1→17 10→12 6→16

前日から観ている方によれば、前日と付けてる背番号が違うかもとのこと。なので全く意味のない感じに。「戦いは既に始まっているのだよフハハ」ってところ。って物好きしか観てないんだから良いじゃんかよ〜。そんな覆面な選手達は、とにかくガタイが良い。ゴツい。北朝鮮みたい。それがケツからてっぺんまで隅々に揃えつつ、行われるのはクラッシャーサッカーというかぶっ壊しサッカーというか。とんでもないプレス意識も、ガタイと併せると完全にぶっ壊しにかかってくる様なパワフルさに。放り込めば2トップが相手を吹っ飛ばして収めて、ゴリゴリとゴールに迫る。たぶん冷静に観れば局面はそこそこ華麗なはずなんだけど、その肉々しさがそう観させない(笑)こんなスタイルは関東だと異色だから、プリンスリーグをカラフルに添える存在になりそう。綺麗なサッカーに溢れるプリンス関東の中でこういったチームとも戦えるのは嬉しい事でしょう。これがいきなり流経柏が華麗な事になったら驚きだけど(笑)

FC東京U-18 4-4-2
GK 1チャンヒ?
DF 13武藤 5角田 26松藤 4廣木
MF 14三田 32山口 19江口 11梅内
FW 18山崎 7星
交代 18→8年森 10→45二瓶 19→28橋本

新背番号お披露目。山崎の18はナオ枠?ヒサオの14番は三田枠?そんなんでいいのか(笑)
サイドアタッカーのイメージが強い星は最初は2トップの一角に。10番かな〜なあんな人や、9番かな〜なこんな人がいない中で、FW不足のためにやむなくって感じか、けど器用で気が利くんでやっぱりそつなくこなしてしまう。ちなみに前日はチョッチがスタメンだったらしいけど、ケガで今日は松葉杖(泣)岡田→岩淵→重松の出世番号22を背負ったって話を聞いた様な気がしないでもないけど、ケガのショックで忘れてもうた。20だっけ?32山口泰志(「たいし」じゃなくて「やすし」だよ)と28橋本は共に深川からの昇格組。45二瓶は新中3の現役深川っ子。

前半は流経柏のぶっ壊しぶりに東京は何も出来ない展開。元々今年の東京は極端にちびっ子集団なので、ナチュラルな高さ勝負になると結構厳しく、それに輪をかける流経柏の肉々しさなので苦戦。左ペナ角付近の、ちょっと遠いFKをキッカー8番が右足インスイングで中に入れると、イチバンファーで3番が合わせて失点、0-1で折り返す。

フィジカル差があるので何ともしようがないと思っていたところ、HTに相変わらずの倉又采配でバッチリ修正。14三田(ヒサオ)の1トップに7星がサイド、18山崎はボランチに入り19江口がトップ下に入る。これが大当たり!
裏に直線的に抜け出す三田にロングボールで競らせて、そのこぼれをトップ下江口に拾わせるスタイルが大ハマリ。いわゆるトップ下系選手でないのは明らかな中で、エグをこう使わせるパターンを、良く思いつくよなぁ。
ただ、それも何もヒサオの活躍あってこそ。新人戦以降ヒサオの活躍には目を見張るものがあるけど、それがもはや確変ではなくて高値安定してきた感がある。見た目以上に実際は速いスピードで裏に抜けだすと、その体格とは思えないくらいにバッチバチに流経柏とやり合って、結果ボールをキープできてしまうのだからスゴイ。またそのバッチバチも、比喩でなくラグビーで聞く様なぶつかり音を普通に聞くからね。競技が違う(笑)恐らく10番を背負うであろう方がより10番的な役割をしながら、特攻隊長的な役割でコンビを組ますのか、もしくはスタート時の様にヒサオをサイドから飛び出させるのか?しかし今の東京の生命線をヒサオが担っているのは間違いないところ。

後半は28橋本が裏に出したボールをヒサオが相手5番・GK17番を吹っ飛ばしてゴールに流し込んで同点、その後8年森が裏にふわり出したスルーパスに13武藤(よっち)がナナメカットインで受け、後ろからのボールに左足を振り抜いてファーに流し込むという意外と高度なゴールにて計った様に逆転。こんな所で倉又采配使わんでも(笑)

展望的なのは、今まで見てきたクラブ含めて(プリンス関東組で今年観れたのがヴェルディ・養和・Fマリ・流経柏・前育と、要所ドコロは観れました。あと桐光が観たいなぁ)プリンス開幕時にまた書く予定(予定は未定)だけど、今年の東京はヒサオとよっちのチームになるかなぁ?よっちがあの面白さのままに定着できれば楽しみだし、ユウマとタクミを別で使う事も出来る。前評判としてはユウマとタクミの両SBが東京のストロングポイントとされてきたけど、控えSBも悪くないしマンパワー的にも両者をそのままSBに置くのはもったいない気も。新人戦のヴェルディ戦では「オイオイもうユウマをCBで使っちゃったよ」とか思ったりもしたけど、案外そういう方向でユウマとタクミの配置の幅が実際はキモになりそう。例えばユウマが大激戦のMFボランチ争いに打って出たら面白いでしょ。てかあの大人の落ち着きっぷりを考えるとユウマのボランチ面白そうだけどねぇ。

第2試合は違う競技を観てた感じ。第3試合は、これぞフットボール

前橋育英 4-4-2
GK 81志村
DF 63 50 72 83
MF 55粕川 17小島 93三浦 88西澤
FW 94皆川 18小牟田
交代 55→56 93→50 88→95 その他色々、全く追えず

適当な大きい背番号の、皮を被ったタレント軍団。17小島はU-17日本代表で、お兄ちゃんは流経柏で大前世代。93三浦は深川出身。88西澤は去年はFWだったが今年はサイドっぽい。2トップはおなじみの2人、ツインタワー!なぁんてタレントなんでしょ〜。ちなみに中美は不在、ケガ?名前関係はこちらを参照、いつも楽しく拝見させて頂いてます!

横浜Fマリノスユース 4-2-3-1
GK ?
DF 23星広太 20小林 6中田 2保田
MF 12後藤 17松本
  14小野裕二 10小野悠斗 9榎本
FW 19菅野
交代 19→8関原 他はペンが止まってしまい書けず

背番号と名前の照合はこちらを参照、良い写真が撮れるってスゴイです!(+ラーメン美味そう)。

さてさて、今回のサプライズですよ。Fマリさん、何だかすげー強いんですけど。聞いてたんと違ーう!

「戦術・斉藤学」な昨年とは打って変わって、今年は華麗なパスサッカー。全体的に足元が上手くて、キレイにパンパン回す回す。その中心はスキルフルな中央トライアングル。17松本は抜群のミート感で綺麗なミドルをこの日も2発(昨日はFKも決めたらしい)。12後藤はあっさり逆を取りながら淡々とボールを繋ぐ、まさに中央向きな技術力(先日U17代表に追加招集)そしてトップ下の10小野悠斗。コイツがパネェ。左利きの典型的なファンタジスタタイプ。今日はこのお方に惚れ惚れ。これぐらいの選手だったら去年も間違いなく出てたはずなんだろうけど全く印象に残ってないから、これまた典型的なムラ系選手なのかも。

けどこの日は大当たり。12後藤からのパスを右から受けるとそれを左前方絶妙な位置にトラップし、素早い振り抜きでシュート。ボール球から絶妙なスワーブが掛かりストライクに、美しい軌道を描いてまず1点。受けてからボールを置く位置、そしてシュートまでの一連がイメージ通りで、何より所作が早い!2点目はFKを直接、前育GKのポジ取りが悪かった気もしたけど、まぁ完璧です。そして3点目は前線で受けると華麗一発受けながら前にターン、GKとの1vs1もちょんと流し込んでハットトリック達成。あーあ、恐ろしい子がいたもんだよ(あぁ楽しい)

14小野裕二はその弟。こちらもタイプは違うが面白い。こちらはサイドアタッカータイプで、トップの偉大な10番を彷彿させる、DFの間をぶち抜く様なドリブラー。こちらもU-17代表に選出され、キレキレ。またその後ろに控える23星広太がこれまた技術が高くて面白い。チーム内である程度の権威を得ているであろう14小野なので、裕二が自由にやると右サイドにはかなりのスペースが。そうなると23星がそのスペースで自由が利くし、それにふさわしいくらいの技術は持ち合わせている。これまたなかなかに良い関係。ちなみに24星雄次とは双子ちゃんで、左SBにも入ってたらしい。双子で両SBだなんて、ツッコまねぇぞツッコまねぇぞ…!

まぁこれだけ華麗な分、脆さも併せ持ってはいるんでしょうけど。この試合では前育をそれなりに止めれてたけど、だからといって守備のどこが良かったって印象は全く残ってない。CBも攻撃面での足元の上手さが優先みたいなチョイスで、身体の当たり方は上手かったけど線自体は細いので屈強なイメージは無し。実際に前日では肉々しい流経柏にはポゼッションをやり切って4-1勝ち、対して青森山田戦ではケチョンケチョンにやられて1-4負けだった。脆さが出た時の挽回力、もっとシンプルに守備でどうするのかは課題かも。けど、余りあるくらいにポゼッションは魅力的。ハマッた時のポゼッションはこの先また観たいなぁ。東京戦では「華麗クラッシャー・ヒサオ」がぶっ壊してくれる事を祈る(笑)

試合は4-2でFマリの勝ち。前育はあまり出来てなかったなぁ、代表招集でチーム作りが遅れているのかも。タレントを思えば伸びしろは鉄板だけど、ただFマリに「当たり"方"負け」をしていたのは気になったところ。



初めて行った前橋育英招待は、豪華カード勢揃いで楽しかったなぁ。けどゆっくり出来なかったので、今度行く時には温泉ゆっくり入って、タルタルカツ丼が喰いたいね。
あとはイギョラ杯も観戦予定だけど、育英カップとメンツが被るのは避けるかなどうするかな?うーん。