関東大学リーグ 第4節 駒澤-神奈川 筑波-東海

30日はサッカー見に行けたんで、三ツ沢へ。ホントはさいスタにしようと思ってたけど、あんな遠いところに午前キックオフなんてありえまへん。結果、こっち選んで正解。インフル騒動を聞くまではね…
行って来た万博については後回しで。めんどくさがりーなんで、たぶん大宮戦と一緒にまとめます。とりあえず、今ちゃんが闘莉王になったあの瞬間だけはスーパードキドキしたわ(笑)

  • 成果のためのアプローチ 駒澤-神奈川

下位に低迷するチーム同士の対戦。まぁそれに見あった内容に。

駒澤:4-4-2
FW:35真野,9三島
OMF:14金久保,19末吉
DMF:13笠井,32宮城
DF:16浜田,5伊藤,4中山,2酒井
GK:1岡
交代:35→11山中 14→10佐藤 19→26砂川

オーソドックスな4-4-2。ベンチには昨年名古屋U-18で活躍していた新1年、奥村がベンチ入り

神大4-1-3-2
FW:24鈴木淳,26鈴木将
OMF:29,7,13
DMF:6
DF:3,15,20,2
GK:12海野
交代:24→32小倉 13→19木原 26→5小池

本来は4-4-2と表記すべき所なのだろうけれど、中央7吉田が非常に豊富な運動量でボールサイドに寄って.は攻撃を司っていたので、敬意を表してこう記しておく。


駒澤は秋田御大が寵愛してきた「純駒大系FW」9三島がとうとう最終学年に。三島の集大成と共に駒大自体も成果を出したいところ。方や神大は3戦3敗で厳しいスタートに。エース三平の離脱がとにかく痛い。
しかし神大には彼がいる。監督・大森酉三郎。今日もビシッとスーツで超カッコイイ、スタンドに手を振るとキャーって黄色い声援が飛ぶ監督はそう居ない。そんな佇まいからして素敵なこの監督は、しかし柔らかい物腰に加えてカリスマ然としたオーラを感じずには居られない。
選手に叩き込まれた、微妙な所作にチームのインテリジェンスを感じる。ここがどう、とは言いづらいんだけれども、ここで切り返す、ここでサイドを観る、ここでサイドを変える、みたいな教科書的な理想セオリーを丁寧になぞってくれる。これがピッチ全体で行われ続けるので、非常に丁寧な、好感あるチームとなる。
対する駒澤が厳しい。前へ前へのファイトボールは相変わらずなんだけれど、その出来が非常に悪い。大学NO,1ターゲットマン三島が居るにもかかわらず。ファイトボールの合図になる前線へのポン蹴りの、蹴る側のタイミングも受ける側のウラ抜け感も、落下点のサポートも、全てが悪い。秋田監督はイライラし、いつも以上に怒号がピッチに響き渡る。
まぁ元々駒大のサッカーも秋田監督のアプローチも、古い部活スタイルだと煙たがる外野は相変わらず多いわけだが、自分は昔から「まぁこんなのもアリでしょ」くらいな気持ちで観ていた。何より戦う気持ちに関しては鉄板で備わっていたわけで、それはつまり駒大ブランドに対する「信頼」なわけで、良い部分はやはり凄いと思っていたわけ。駒大ブランドの時代があったのも納得。
しかしこの試合はその歯車が全部狂ってたね。1・2年のご新規組が多かったのは大きないい訳になるけれども。
思ったのは選手へのアプローチの仕方。秋田監督が怒号を飛ばすのはまぁ分かる。いつものことだし、よくよく聞くとその怒号はやっぱり「三島率」が高いから、そこが逆に可愛く感じたりもする(笑)
問題はコーチ。監督以上に前に出てはピッチの選手に向けて文句をぶつけまくっていた。「何で前に出ない!」「フリーだろ!」「(ボールを)コントロールしろよ!」
飛び出すタイミングだとかの修正がベンチから飛ぶ分にはまだ分かる。ピッチ上では「フリー!」のかけ声が全く聞こえなかったから、そこを注意したくなるのも理解はしよう。しかし最後の「コントロールしろ!」は無い。コントロールのミスをベンチから大声上げて選手にぶつけるのは非常に醜い。何故ならばコントロール出来ないのは詰まるところコーチ、貴方の責任な訳だから。ボールを持った時の自由を縛る怒号しかベンチから発せられない無能さにはちょっと辟易してしまう。
どんなアプローチでも、結果が出ればそれが正義なのではあると思う。しかしあの結果(もちろんメンツの問題は大きくあるのは前提で)を見せられてしまうと、原因をアプローチにまで遡ってしまいたくなる。ただでさえ秋田監督がああいうスタイルなんだから、傍に付くコーチがどういうアプローチで仕事をすべきかは自ずと見えてくるはず。
駒澤のスタイルは至ってシンプルなモノ。だからこそその後を先取りして予測・行動もしやすくなる。その「先取り」が駒大サッカーの武器。そこをいかに研ぎ澄ますかが駒澤のキモ。
さすが途中から投入された11山中10佐藤はその辺の機微を熟知しているだけのモノがあったわけで、それは怒号の対象になってしまったニューフェイスとは違うのは確かに当然。ニューフェイス達は当然出来ないし、出来ないことを当然指摘・注意する。
だからこそ、そのニューフェイスにどうアプローチしていくのか?指摘・注意をどう捉えるか?
何かを期待して送り込んだピッチに向けられた、ベンチから聞こえたアプローチはちょっと悲しいものがあった。
一方の神大は、後半開始時に大森監督がピッチに向かう選手全員に声をかけて、選手を笑顔にしてから向かわせていた。アプローチの違いを感じずにはいられなかった。
ただ、神大も気の利いたプレーの質がラスト15分でガクンと落ちて、そのせいもあって勝つべき試合を勝ちきれなかったところにまだまだ足りないクオリティも感じた。
「らしい」スコアレスドローで第1試合を終える。


  • ファンタスティック4の『プラスα』 筑波-東海

2月に横河武蔵野とのTMを観戦した以来となる、オレの筑波。得点王コンビ西川・木島を初め、センターラインがごっそり抜けただけあって、そのTMは風間八宏監督が1年かけて積み上げた攻撃スタイルの積み直しを示した内容であった。長くなるだろうなぁ…って観測に輪をかける様に立ち上がり3戦を1勝2敗に終わってしまった。
期待もあり、不安もありな新・風間筑波。相手は最下位東海大

東海大 4-1-2-3
FW:18島,19早嵜,7坂本
OMF:8里中,6岩上
DMF:17滝戸
DF:28佐伯,15金井,5藤野,12田中
GK:21小笠原
交代:18→14堺 7→32森 17→27池田

二度目なんで東海大については簡単で。4-1-2-3の恩恵を国士舘戦よりは使えていた印象。それはつまり、両ウイングへの展開。
高校時代の評判を受けてちょっと注目して改めて観ると、やっぱり6岩上がスゲェ。伝わりづらい例えになるけれど、フィフティーっぽいシチュエーションでも勝てる手段を見つけるのが上手い。相手と身体ぶつけててダメかなぁと思いながらも結果、確信的な入れ替わりだったんだろうなぁと思うことしばしば。そうやって入れ替わると、気持ち良い展開パスが。ショートレンジでもロングレンジでも、ビシッとミート感良く強いパスを出す、そのパス心。前回、無意識の中でちょっと気になってたから名前を出したんだと思うけれど、改めて観るとちょっと逸品です彼は。


そして筑波。コイツがもう大問題ですよ!
とにかく形が定まらない筑波は2節目にして瀬沼・不老の1年生コンビが2トップやってたりと試行錯誤が続いていた。瀬沼スキーとしてはそれも良いじゃないと行ってみればこの日はスタメン外れてるし。FWには13岩永が。そう、FW1人。え、1トップ??しかもDF登録が5人。え、5バック??

筑波 4-1-4-1
FW:13岩永
OMF:8大塚,9森谷,10小澤,14八反田
DMF:2須藤
DF:23伊藤,4佐々木,3作田,12石神
GK:1碓井
交代:8→35曽我,13→34瀬沼

正解はこちら、正解者には何か差し上げときます。
しかし、このメンツは分からねぇ!スタメン看板的にも2須藤は1碓井の隣に置いてあって、なのに実際はアンカー役やってるしさ。
けどこれが大正解。素晴らしい出来だった。個人的MOM。
横河TMでは確か右SBで出場。その時は4バック全体でぼんやりと「抜けてるなぁ」くらいの印象しか無かった。どんな選手で今までどんなポジションでやってきたかなんて全く知らないし、まぁ柏U-18出身ってデータだけ書いてあるから知ってるくらいですけど、とりあえず開幕3戦は出場していないそんな選手。それがイキナリ出てきてアンカーやって、それが見事にこなしてたんだから新鮮な驚きになるのは申し訳ないけど許して、ってなもの。
プレーぶりを観るとどうやらカバーリング能力が結構あるらしく、危険な箇所を潰しながらボールは拾うわ、ごちゃごちゃとがむしゃらにプレスるMFと上手く相手をサンドして奪うわ、なかなか見事なスイープぶり。本職なのかな?ってくらいに収まりが良い。そんな須藤のスイープぶりのおかげで筑波の守備が安定する。また、そんな2須藤の成功があるから、大塚・森谷・小澤・八反田と去年から活躍している選手をとにかくズサーっと並べた、いわば非常に現金な布陣も初めて成立する。
筑波にとって、非常に重要なピースを見つけた瞬間、そんな試合だったんじゃないかなぁ?2須藤のアンカーは非常にアリ。筑波を彩る華やかな攻撃陣を黒子としてカバーする彼の存在感、今年の筑波の形が見えた様な手応えを感じたけどなぁ。
後はFWか。とっかえひっかえなFW争いの中でこの日は13岩永が2ゴールと結果を出したが、前3戦のスタッツを眺めるとDF(CB?)としてスタメン出場している岩永。もう訳が分かりません(笑)途中出場の瀬沼も、あの「消え方」は筑波に上手く絡む気もするし、FW争いはより熾烈な、加えてポジティブなものになっていくかな?
それもこれもOMFのファンタスティック4のクオリティの賜物でもあるんだけれど。小澤はトップ下にコンバートされてて、大塚と共に別格の舐めたプレー(笑)をしてくれる。森谷と八反田はまだまだこんなもんじゃないでしょうレベルだったけれど、昨年から出場機会の多い選手だっただけに大塚・小澤と併せてついてくる分には問題ないし。
ファンタスティック4の皆さんが、もう無茶苦茶華やかにやりまくってるところに、FWがFWとしてどんどん絡んでいける様になれば…チーム的にも期待が持てるね。



今年の筑波、どうなることかと思ってたけど多少の期待は膨らんだこの試合。相手が最下位の東海だってのを差し引いたとしても、筑波が筑波「らしい形」を掴んだ試合になったのでは?そりゃ上位対戦になったら守備が…なんてのは昨年から変わらないから気にする必要なし(笑)結構な伸びしろを感じた内容だっただけに、何とかインカレ出場権を掴んで欲しいところ。そして昨年の雪辱を!

今年も筑波は面白くなりそう〜。他が微妙だから(言っちゃった笑)今年も当ブログは筑波応援モードで行かせて頂きます。