レビュー ×アルビレックス新潟戦

スタメンを見て、少し不安になりました。試合の入り方を見て、非常に不安になってしまいました。

スタジアムに入り、確認するスタメン。ここでプレビューで危惧した様に東京が理想に走った布陣を敷きつつあると思いました。現実の出来ではなく、理想の布陣が並ぶスターティングメンバー。まあもう言ってしまうとこれは栗澤のことなんですけど。監督の理想には栗澤は入っていない(もう断言しますけど)。だが理想とは反する現状のチームに対して効きまくる栗澤の貢献度。決断はその貢献度を放棄して理想に走った4-2-3-1が並ぶ。まずはここ。
試合が始まり立ち上がりの立ち上がり、東京は人数をかけて見かけとしては攻撃の形が出来て終わりました。どのような形であれ攻撃をし切ることは良いことですが、しかしその攻撃の後には枚数が同数な、もしくは枚数的に負けているカウンターをくらい続けていました。「これは、広島戦の二の舞になる」悪夢を思い起こし非常に不安になりました。
そして、川口のミスにより1失点目。もちろんやってはならないミスだったとは思いますが、起こるミスは仕方のないものです。一番問題だったのはこのミスをチーム全体で引きずってしまったことです。切り替えろ。切り替えなければならないのに何十分も引きずり続ける東京。前半の内に川口→石川と交代させたのはこの部分に気付いたからでしょう。この判断については良かったと思いますが、要らないカードを切らざるを得なかったことが問題なのはもちろんのことです。
想定外の選手交代でプランは崩れてしまいました。前半が終わり、本来変えるべき選手は伊野波だったと思います。伊野波の上下動の運動量、プレー精度、勝負し切り込む度胸、全てが水曜日に比べて大きく劣っていたからだと思ったからです。伊野波を下げて浅利を投入、システムをいじってまでもやるべき決断だったと思いますし、それくらい伊野波の出来には不満でした。結果、後半開始早々違う形で伊野波はピッチを去ることになるわけですが。(これも、弁解の余地無いカード)
(少し話を逸らすとこのチーム、浅利を使ってみると思いの外全てが上手く回るんじゃないのかという気が、今シーズンは結構前から思っています。)
後半入っても今シーズンこれまでの状況はもちろん続きます。特に、今までも言い続けてきた「スペースの作り方」。新潟のディフェンスは明らかに東京のサイドを警戒しスペースを作らせませんでした。ここまではどのチームでも出来るスカウティングの範囲です。ならば東京は、それを上回るサイド攻撃を持たねばなりません。その為に必要な「中央への意識を与える」事と「サイドを突くスペースを自ら作る」事が全く出来てない。知ってはいたけどやはり変わらず辛い。
そして3失点目。この日も含めて塩田の評価をするならば、シュートストップに関しては盤石、安心してビッグセーブを期待できるが、それ以外の飛び出しの判断・DFとの連携に問題ありというところです。問題の部分は『非常に』という言葉を付け加えても良いかもしれません。良いセーブを見せても、無失点で試合を終われない要因をしっかり見つめる必要があると思います(だから今日の出来に関しても塩田は良くやった、と手放しで評価する気はありません)。
0-3となり、始まるのはワンチョペ・平山によるパワープレー。これが監督にとっての、理想と反する現実の選択になるのかもしれないが、これすらも『理想』の域を出ていない実効レベルだということも早く気付いて欲しいです。
正直、今野が非常に難しい。この件は『ウラバレアリック』さんの意見に全面的に同意します。今野が非常におかしいです。

そして試合終了時にブーイングもなく静かになった味の素スタジアム。ブーイングすらホームを包まなくなった様に少し驚いてしまいました。熱すらなくなってしまったのはチームのせいか、サポのせいか。
もはや、ホームではない。
一番問題だったのはホーム味の素スタジアムなのかもしれません。
誰かが誰かのせ(以下略)