ドーハ世代によってドーハの時代を締めくくるドイツW杯

ついに結果が出ました。玉田だ巻だ、松井がいねぇだと、出た結果に文句は実はあまりありません。今までの流れを考えればこの結論になることは容易に想像できたし、覚悟はしてましたから。ただ、『今までの流れ』っていつからだろう?と改めて考え直した時に、それは実は世間でみんなが思う4年前の日韓W杯後、ではなくてJリーグ創世記、あのドーハの悲劇から続いているのではないだろうかと最近思う様になってきました。
日本サッカー界の転機になったであろう『ドーハの悲劇』からもう10年以上が経過しました。ドーハを知らないサッカーファンも数多くなってきてるでしょう。ただ、ドーハをテレビで見て、もう遠い過去の記憶でありながらも、心の中には未だ感じるものがある様な人たちだって多くいます。そんなドーハを見て育ったのが今の代表の中心である中田・中村から稲本・高原・小野などの黄金世代の選手達です。
ドーハの戦士たちが日本代表から退いた時にドーハの時代は終わったのか?それは私は違うと思います。黄金世代と称される年代の選手たちはドーハを見て何かを感じてそれから学び、成長しました。彼らもドーハを『経験』しているのです。だから最近の私にはドーハの時代は今も続いていると思うし今の日本代表も『ドーハ世代』に見えてなりません。ドーハからの流れはこのドイツW杯まで続いているのです。そしてドーハの時代はここで終わらせなければいけないでしょう。
この先続くであろう日本サッカー100年の歴史を振り返った時、時代の区切りは間違いなくこのドイツW杯にあると思います。この一つの時代を締めくくるのに松井や阿部などのアテネ世代、またはそれ以下の年代の選手たちには荷が重い。ドーハの時代を締めるにふさわしくない。
松井や阿部などアテネ以降の世代の選手にはドーハに縛られない新しい時代を作っていってもらいたいです。次の時代の主役として歴史を作り、繋げていく旗手として頑張ってもらいたい。その為にもきれいな時代の締めをドイツでドーハ世代に期待したいです。
ドーハの記憶を『歴史』として封印し、時代を締めくくるふさわしいメンバーになったのではないでしょうか。もちろん監督もです。
・・・というこじつけでポジティブに今回は納得してみました(笑)。ただ、こうしてみればとても興味深い今回のW杯になるのではないでしょうか?少なくとも自分は今の代表に愛着が出来つつあります。冗談で発想したこの『ラストドーハ世代説』ももっと深く考えてみたいかも。