「多摩川クラシコ」のせいでも「ブラジルフェスタ」のせいでもない。

試合が終わるその時。何故か「眠らない街」を口ずさんでいる自分に気付く。なんでだろう?しかし、怒りを通り越して、という境地にはハーフタイムの段階で既に来ていた。これはサンバ隊の皆様のおかげであろう。賛否いろいろあるだろうが、個人的にはサンバでジャンガジャンガして貰ったお陰で、絶望の気分から救われた側だ。あの状況でしっかりと仕事を果たしたサンバ隊の方々にはプロの仕事を見せて貰った。と共にあれをソウルミュージックとして人生を謳歌する人達の強さを感じた瞬間でもあった。
試合のレビューを考える前に気になることが一つ。何だか「多摩川クラシコ」に批評の矛先が向いている雰囲気を感じるけれど、ハッキリ言って負けのイライラを手短なところにぶつけてるだけとしか思えない。少なくとも0-7で負けたこととは全く関係ないことで、そこがごちゃ混ぜになってる感がある。
「ブラジルフェスタ」とのバッティングについても同じ。このイベントは元々「相手チームもブラジル人中心のチーム」の時を狙ってやっていたわけだから、川崎戦でやることについては全く違和感はないし、多摩川クラシコとバッティングしたことがいったい何なんだという気持ちがしてならない。運営面で多くの人が来場に魅力を感じて貰うために看板を多く掲げることは、個人的には間違ってないと思っている。もちろん、もっと突っ込んで「多摩川クラシコ」というイベントについての不備、例えばVTRによる盛り上げなど、運営としてもっと盛り上げることは出来たんじゃないかとかそういう批判はあって然るべきだが。しかしそうでない意見が多い、そこまで言及し切れてない事が気になる。
クラシコという言葉を軽々しく使って、歴史が云々とかいう人はいわゆる「エライ人」を始め多くに見られた。しかし、日本のサッカーが世界に比べれば歴史がまだ無いのは当然の話である。自分としてはむしろこれから歴史を積み重ねる作業が出来ることが幸せだとすら考える。それをスペインがどうだとか、アルゼンチンがどうだとか、スコティッシュがどうだとかを引き合いに出して「軽々しく使うな」とか軽々しく言う人はどうぞ、日本に100年の歴史が出来るまでお待ちになって頂ければいいですよ。あと80年ちょいで貴方のためのクラシコは出来る予定ですから、それまで引っ込んでてください。止めろという前に、クラシコという言葉に魂を吹き込むことが今のサポーター、そしてクラブが目指すべき作業だと思います。だから、多摩川までお出迎えに行ったサポーターは単純に発想から行動まで凄いと思ったし、尊敬させて頂きます。
歴史を積み重ねる作業、楽しいと思うんだけどね。何がダメなんだろう?0-7というミスをミスで終わらせるからミスになるんだよ。だから続けないと。
ミスを無くすためにはどうすればいいか?成功するまでやり続けることだろ。