06シーズンはどんなだった?

ビバパラの昨年度総集編を懐かしく見る。
歓喜の輪の中には常に宮沢がいるなぁ(泣)
思えば昨シーズンは個人的には凄い速いペースで進んでいった様に思える。中身が無さ過ぎたせいかもしれないが。ガーロって何かね?

  • ガーロって何だった?

去年を振り返る際に評価をハッキリさせないといけないのがガーロでしょう。自分の評価としてはやはり『ジーコの延長上』というシーズン中のイメージがそのまま最終評価になると思います。ジーコもそうだったけど、ガーロはあまりにも「ブラジル」を東京に強要しすぎ、それ以外の策を知らない監督だったと思う。「ブラジル」というのはそれはポゼッションという名のブラジルサッカーイズムから始まり、個の強さ、そしてフィジカル面でも。そういった気質、体質を東京に求めた。けど結局、ここは東京。ブラジルの様なポゼッションイズムもないし、個の勝負で勝ってしまえるスキルもないし、ブラジルの様にパワーもスピードも高いフィジカルが最初からあるわけじゃなかった。ガーロはこの事実には早いウチから気付いていたはずだ。しかしガーロはそれ以外の方法を知らない。ガーロは『東京』を『ブラジル』に変えようとした。その象徴がクリスフィジカルコーチであり、クリスが施したパワーアップ計画だっただろう。
考えてみればこれだけの大改造をやろうとしていたわけだから半年足らずで形になるわけはない。絶対無い。確かに成功すれば東京は身も心もブラジルになれたかもしれないが、これを完成させるには何年かかるか分からないし、下手すれば下部含めた東京の組織から改革しなければいけない事態。そんなこと出来るわけがない。何より問題はブラジルにするしかなかったガーロの引き出しの少なさだっただろう。(今までの部分、全てジーコにも当てはまると思います。思えばブラジル人監督はその傾向が強いかもしれない)
監督の色に染まれるだけのスキル・メンタルを持ち合わせていない東京だったから、このガーロという監督と合わなかったのは仕方のないところだったと思う。やはり必要なのは今はまだ『選手の色を生かせる監督』であり、『監督の色を植え付ける監督』ではない。ただ、『選手の色を生かすことで監督の色に出来る』名監督がこの世にいる以上、決してガーロは名監督とは言えなかったとは思う。

  • 選手のメンタルという問題が浮き彫りになった06シーズン

外国人に適応出来なかった、打開できなかったというメンタルもあれば、4点取られなければ目覚められない試合中のメンタルも含めて。タイトルを取ったことで生まれると思われていたメンタルが結局逆効果になり、このメンタル部分に味スタでイライラさせられた機会が特に多かったと思う。さらに支柱だった三浦文丈が引退した。キャプテンシーとは多少違うが、今の東京にはチームの気持ちを引っ張る、強い気持ちを自分だけでなくチーム全体に波及させることが出来る選手が生まれないといけないだろう。求む闘将。

  • 『味スタ劇場』に酔う観客とそれを作り上げるべきサポーター

ホームのガンバ戦・川崎戦で生まれた『味スタ劇場』。この興奮に観客は酔いしれ、味スタには魔物が住んでいるとまで言われるこの空気は手前ミソだが正直無敵だと本人も思っている。しかしサポーターは言う、監督も言う、「打たれてから始まるサッカーじゃダメだ」試合をコントロールできなければ優勝はほど遠いと。あまりにもムラの多い東京の選手達に変われと求めるサポの声。
じゃあ、我々サポーターはどうか?
今年一番味スタの雰囲気が良かったのはレッズ戦だっただろう。本人はゴール裏にいたので分からなかったが恐らく、スタジアム全体を見ればレッズよりの空気ができあがっていただろう。しかしそれでもこの試合に関わる様々な燃料をガンガンに燃やした結果のあの空気というのはとても心地よいものだった。本気に勝ちを狙う、選手とサポの一体感が出来ていたと思う。
あのレッズ戦の時くらいの空気が毎回作れれば、案外簡単に優勝争いは出来るかもしれない。
もちろんそれが不可能だって事は分かって言っている。あの日までに生まれた様々な燃料は特別なもので、それを毎回やれだなんて無理だ。
けどサポーターはそれを目指さなければいけない。本気で優勝を目指すなら。ビッグクラブを目指すなら。
サポそれぞれで東京に求める試合は違うだろう。常勝を求める人もいれば、アチャーと頭を抱えるネタ試合が見れればそれでいい人もいる。人それぞれ東京の楽しみ方はあるだろう。しかし、我々が愛する東京の選手・監督・クラブが優勝を目指す、ビッグクラブを目指すと言っている以上、異論はあれどそれを支えるのがサポのあるべき姿だと思っている。
06シーズンでワシントンに対し応援拒否みたいなことが一部起こっていたことは後世に残すべき大問題だと思っている。そしてそんな空気に負けずに自然発生したワシコール。コールが自然と起こってしまうくらいの自主性が生まれつつある、その空気をもっと周りに波及させればもっといい空気は作れるだろう。もっとみんな『言いたい放題』言えばいいのに。

  • 少なかった可能性 進歩のない06シーズン?

今シーズンの特徴として『来季に向けた可能性』というものがほとんど生まれなかったシーズンだったということが言えると思う。チーム状態の悪さから目の前の試合にその都度臨んでいくことしか出来ず、来季に可能性を感じる事柄が少なかった。つまりは06シーズンで東京は積み重ねがほとんど出来なかったということになる。実はコレが一番の問題かもしれない。
そんな中で生まれた『可能性』は「伊野波」と「塩田」だったと思う。
伊野波は06シーズン、ポリバレントという名の下に、まぁ言ってしまえばこき使わせて貰った。スッポンマークのボランチから始まり、左SH右SBを経てCBもこなした大活躍。伊野波がいなければ今季の東京はやりくりがホントに辛かった。その中で最注目が右SB。マリノス戦で見せた右SBの質には唸った。右SBでのほほんと今シーズン過ごした徳永を煽り、むしろ徳永に代わるSB候補としてガンガンやらせて競争させていった方が良い。正直左SBもやれれば万全なんだけど、つか少しやってたけどアイツ多分左足蹴れない。自信がないのかセンスがないのかポリシーなのか、左から駆け上がると必ず切り替えして右に持ち替えてボールを入れていたから。戸田が移籍していなくなってしまった今、今年の『ハラヒロミ左足教室』は是非伊野波に。ちなみにCBの伊野波は全く評価していません。
そして塩田。ホームレッズ戦で起こった事件。これがこのまま世代交代と行くのか?確かに間違いなくドイツのせいで土肥の調子は悪かった。そして土肥を下ろし塩田を据えるタイミングは全く間違いなかった。しかしそのまま終わる土肥じゃない。終わるわけがない。ホットラインで前田さんも言ってたが、07シーズンのGK争いは全く分からない。あー面白い。

ざっとですが、総括は以上。これでやっと今年の文句やら妄想やらをめいっぱい言えます(総括するまでは07シーズンの妄想話を出さないと決めていた。)。来季の期待とかはまぁ、今シーズンの新体制が確立してからで。スポニチのせいでストーブリーグが終われない(笑)