タマは『タマ』なのであって『タマちゃん』じゃねえよ舐めんなボケ ナビスコ鳥栖戦

言いたいことの全ては表題で既に済んでいるので、あとは後座程度にお楽しみ下さい。


いよいよかと思われていたところで、まさかのスタメン落ち。その胸中や如何に?と気にしていた河野は、しかし試合前アップが始まってもピッチ上に顔を出さなかった。控え組5人で続く、通常のアップの様子に、当然ながら不穏な匂いを勝手に嗅ぎとる。そりゃ河野も納得しないよな、俺ならブチギレてるところだけどブチギレかましても止むを得ないでしょ。とかとか。結果的に、河野もポポも、顔を腫らして登場してくることはなかったし、試合後にはがっちり握手をしていたのもこの目で目撃したので、まぁアクシデントではあったのだろう。試合終了直前から直後まで、試合そっちのけでベンチしか見てなかったからこれは間違いないはず。

とは言え、ここが、この試合を気持ちのいいものに出来なかった発火点ではあった。

河野の代わりとしてスクランブル的に初先発を告げられたのは、まさかのタマ。巡りとはあるもので、ここでかと、驚きもあり嬉しくもあり。けどすぐに現実に戻る。浮かんだ不安は的中した。

タマ右MF。草民左MF。ジャスDMF。

ありえねぇと思っていたまさにその配置で試合に入り、結果こうなった。


90分という「流れ」に関わり続けることが出来ないジャスでは、ボランチだと消えることが多すぎていまいち燃費が悪かったのは、昨年を通して全員が学んだこと。その中で見出した左MFは、彼のベース技術の高さを「瞬間芸」に昇華させるのに打ってつけのポジションだったはず。その流れを自らで断ち切ったボランチ起用がまずひとつ。

B戦ではボランチの2席を大竹・タマに譲るハメになり、押し出されるように右SBをやらされていた草民にとっては、2列目でのスタメン出場は本人にとっても意外なものだったはず。しかもそれが左サイドでとは思っていただろうか?本人としては、性格上どちらのサイドでも「どうでもいい」のだろうが、これまでの右SBとしての取り組みを踏まえて、またジャスの左を優先して、素直に右に置いても良かったはず。ここはまぁ、大した話ではないのだけれど、一応ふたつめとして勘定。

そしてタマである。右MF。みっつめ。意味がわからない。

彼はボランチへの転向から才能が開花した選手。猛烈なプレスバックから、身体をねじ込み、ボールを奪う。オモテにも分かりやすい、球際への気迫を発散することで己のペースを作り、それをガソリンに攻撃で燃焼してきた選手。それは倉又イズムとの融合であり、体現者でもあった。

まともにサイドをやっていたのなんて、下手したら高2とか以来かもしれない。明治は4-4-2だったので、いくらかはやっていたのかもしれないが、何てったって久保祐一をSMF起用してよく分かんないことにしていた神川(ノ∀`)タハーの采配の一環。大学サッカーをそこまで数を見てこれたわけではないが、主戦は変わらず中央だったはず。

それが事実と微妙にズレているというのであれば、大学サッカーでの取り組みをピックアップせずとも、プロとしてのここ数ヶ月だけに焦点を当ててもいい。草民をSBに押しやってまでもタマをボランチに据えてB戦を戦っていたこの一連を。本当であれば意味があって、草民ではなく、大竹を、そしてタマをボランチに選んでやっていたはず。

それがトップの試合でこういうことをさせられると、齟齬が途端に目立ってくる。何よりBチームとして取り組んでいる事が、果たして意味があるものなのか?当人が迷っても不思議じゃない。これまでのチームとしての取り組み、その流れが全く活きないこの配置。結局、草民・大竹・タマからボランチ2人を選んでる理由って、右SBやれる人がいなくて、3人の中で右利きが草民だけだったからお鉢が回ってきただけなんでしょ?と。自分はそう理解をした。

タマ自身はSMFとしての動きに明らかに迷い、考えながらプレーしていた。それはシステム論的な動きというよりも、徳永との連携だとか、そういったものも含めてのこと。当人のコメントを読んでも、これまで右MFでの取り組みは無かったと言っている。つまりは、そういうことなんだと思う。

これではベンチは育たない。


となると、交代策をもってそのテコ入れをするところだが、手札がない。出れない河野で既にカードを潰してしまっているという、最初の話に戻る。

試合中も一度もベンチコートを脱がずに、アップもしなかった河野は、結果、身体的アクシデントにより先発を見送ったらしい。とは、ワッショイ兄やんの記事より。事情があって、試合に出れる状態ではなかったのだろう。じゃあ、出れないのであれば、何故ベンチに置き続けたのだろう。いや、置き続けたことを『まぁ良し』としたのだろう。

当日朝9時から小平グランドでU-18の試合を見てきた自分は、その日、小平で黙々とトレーニングを積んでいるネマも見てから、駒沢に駆けつけてきた。試合に出れる選手を駒沢に呼べば良かっただけじゃないのか。当然、当日の時間軸で判断すべきところだし、河野の症状の重さも基準となるだろう。別に手配が回らず叶わなかったのであれば、俺が小平⇒高田馬場⇒渋谷⇒駒沢大学で行くときについでにアテンドしても良かったんだけど。

こういうのって、本来はホームの利のひとつなんじゃないの?よっつめであるこの辺りを、ワッショイ兄やんには明日あたり謎解きしてくれるのを期待してます。


せっかく、柏戦で最大瞬間風速に歓喜し、セレッソ戦でも敗れはしたもののベンチワーク的にはポポやるじゃんと思ったのに。こういう取り組みでは、前エントリで期待した「リーグを獲るだけの安定したベースが備わる」イメージはちょっと湧かない。

「言うても、ナビスコカップだからってスタメンをガラリと変えて両取り狙う決断って並大抵じゃないよ」と思ってた中で、当初描かれていたベンチワークは、良かったと思うし、実際のスタメンもオォと思わせるものでもあった。ここまでは素直に。けど、ひとつのアクシデントで、その対応で、悲しい思惑も透けて理解してしまった。色々なものが繋がる、そんなきっかけとなる試合だった。

本当にこれでいいの?と強く思う。