実は、このエントリの書き出しは金曜日の時点で書き始めていた。
代表召集によるリーグ中断。その間、代表に召集された選手は選手で、また小平に残った選手は選手で、非常に充実した時間を過ごしていた手ごたえってのを傍から見ていて実感していた。
そしてそれが集結したこの瞬間に向けて。下書きとして残っていたその文章には、その手ごたえやら、そこから来る期待感やら。さて、何を見せてくれるのかと。
バカらしい。
速攻で消去。
あんなことになっても闘い続けたゴール裏、何より選手には頭が下がる思いだ。自分なんてもう、思いが廻れば廻るほどに心は落ち、放心状態。もういい、こんな試合止めようぜって。あのバクスタがあんなにヤジも無く静まるかっていうね。ってのは何もバクスタのせいってわけじゃ無くて、あの日あの時あの場所で、そうもなるのは当然だったと。
まず不貞寝して、不味い酒をかっ喰らった人は、自分の知る限りで3人はいた(自分含む)。受け取ったリアルがみんな同じだったから、どこを巡っても、ぶち当たるのは同じ感想。瞬間、全てを悟ったナオ。現実への悔しさをピッチにぶつけるナオ。それを受け止めて、分かっているけど、どうしてくれよう?というやり場のなさ。こうも「誰のせいでもない」と…
檜舞台を踏むと決まってから、現実の皮肉に苦しめられてばかりだ。もっと遡れば、そもそも塩田の件だってあった。
俺たちだけ、何で俺たちだけに…
けど、自分ばかりが不幸だと思うのはどうせ不健康なのだろう。
日曜日の今日、高校選手権の東京都予選が行われ、それを観戦してきた。ラストプレーでの同点ゴール、ロスタイムでの決勝ゴール、名門に屈せざるを得なくなった自らの青春。当然、結果には光も影もあった。けどそれは、サッカーに必死に打ち込んできたからこそ生まれる光陰でもある。その姿の輝きは、等しく眩しかった。たぶん、これがサッカーの原点なんだろう。
まずは、サッカーに打ち込む。とことん。やるべきことをやる。相手に依らず、自分を見つめ。助けてくれるのは所詮、青赤の我々しかいないのだから。
幸いなことに、目指す指針は間違ってはいない。
試合を見れば、平山・赤嶺の関係はこの日は非常に良かった。達也ほどに爆発的に裏を狙う姿は無いものの、例えばクロスに対してのニア・ファーの関係、前後の関係が非常に整理されていた。クロスに対して、例え相手DFが揃ってて味方の数が少なくても、適切な関係による動きがあるから攻撃が形としてやりきれる。この日の柏が、人とボールにつられて簡単に釣り出せれる→DFラインのギャップが簡単に作れるようになった後半なんかは、ここ最近の平山のオフの動きならば簡単にブレイク出来てしまえたし、出し手である羽生の精度も抜群だった。確実に内容の酷い柏DF陣に対してではあるけれど、自らの良さで大量得点して見せた事実は揺るがない。柏のクロスに対して、毎回ファーががら空きだったのを修正できずに終わったのは問題点として挙げられるが、それは受け入れた上で、胸張って良い試合だったことは間違いない。
また小平では今、居残りのシュート練習としてFW陣のポストプレイ意識を高めたものが行われているらしい。赤嶺・平山・近藤がボックス内で有馬コーチを背負いながら、奥原コーチのゴロあり浮き玉アリの楔パスを受ける。それを叩き、追い越す羽生・米本・達也等の選手たちが受けてシュートする形。どう相手をブロックし、正確に左右に叩けるか?また受け手もそれを減速せずに受けたり、意識的にワンテンポ速くシュートに向ってみたり。試行錯誤しながら、確実に弱点を潰さんと意欲高くシュート練習を行っているとのこと。また平山、達也に関してはワンタッチでズラして、抜き切らないでシュートまで行き切る練習も特別に行っていたらしい(平山なんかはまさにそれがゴールとして結果を残した)。
どうだよ。どうなんだよ。
俺たちは間違ってないよ。
細かく全てを査定するならば、問題点はいくらでもある。でも、それを潰しながら、また、良さは伸ばしながら、右肩上がり、出来てるじゃないか。
みんな思ったはず、「神様なんか信じねぇ」と。
それよりも、確実に信じれるものがあると。青赤の仲間達。青赤のプライド。不変。青赤こそ正義だと。
もちろんナオが軽傷に越したことは無いし、また逆にある程度の事態だって事ももう覚悟した。けど、最後にお互い笑っていられるように。ナビスコ決勝なんて、ナオに連れてきてもらったようなもの。今度は俺たちがナオを決勝に連れてってあげればいい。元旦だってあるし、ACLだってある。南アの決勝でもいいんだぜ。
ここで立ち止まるから、不幸で終わる。歩みを続けて、最後に笑えれば。
だから、今。
青赤のみを信じて、立ち上がる時。ここで立ち上がらなきゃ、やらなきゃ青赤じゃねぇよ。
まずは日本平、決意表明のYou'll Never Walk Aloneを。立ちはだかる全ての敵、フットボールの神だとかいう糞野郎、そして何より青赤の戦士たちに聞かせてやろうじゃねぇかよ。