午前中に既に潰していた喉に何とか鞭打って、慣れ親しんだ我が家で堂々と歌い上げるYou'll Never Walk Alone。歌いながら、そして聞きながら、自分は時々ユルネバの感じだけで「あぁ今日は勝ったな」って思う時がある。その出来の良さ、美しさで生まれてしまう『無敵感』というか。ここ数年はそんな無敵感と実際の勝敗が結びつくことが少なかったんだけど(笑)今日なんかは、その無敵感と実際の完勝とがバチンと結びついた。
ユルネバだけじゃない。昨日の味スタのあの雰囲気は一体何だったんだろう?スタンドに駆けつけるファンの、全く疑いなくポジティヴに東京を応援する感じというか。最初はそれを「開幕戦の様な」新鮮な期待感と重ねてたけど、それともまたちょっと違うのかもな。
昨日のバクスタは本当にすごかった。恐らくゴール裏も熱気に満ちてただろう。選手だけじゃない、何より青赤を愛するファンが発散する自信が凄い。
そんな100パーセントの「期待」に応え切れるんだから、確かに今の東京は良いのだろう。現在これが出来るのはFC東京か庵野秀明かだろう(え?)
ここ数試合、ただの勝ちではなくて対戦相手の柏も清水も神戸も名古屋も、対戦相手の心をバキッとへし折っての勝利だから恐ろしい。ある程度の対策を、もしくは試合に懸ける意気込みをドーピング的に上げてみたりして挑んでくる相手は、身体を張ったり強烈なプレスで追いかけまわしたりで東京に圧をかけてくる。それを見て「後半は大丈夫かな…」なんて心配しながら、けど結局相手はプレスを続ける「気力」がへし折られる姿を見てしまう。外野が見ている以上に、相手の心を萎えさせているのかと思うと今の東京のサッカーは恐ろしい。
もちろん重要なのは、その東京の強さが「ベースアップ」によるものなのかはたまた「イチ選手を除いて絶好調」である賜物なのかを、細分化して把握すること。試合前のシュート練習なんかを見ても、絶好調要素もそれなりに大きい、今の東京なんだろうとはやはり思う。唯一の「絶好調でない選手」石川"zero gravity"直宏による先制点は、スタジアムで見ていたファン誰もが、彼の描くシュートイメージをリアルタイムに感じ取れるファインゴールだったわけだが、この試合もそしてこれまでの公式戦6連勝が彼の得点能力に助けられているとも言えるのを忘れてはいけない。そして困った時の平山相太が抜群の納め具合を続けてくれるおかげで、ただのポン蹴りが「moving footballの過程の一部」と出来ていることも。例えば両者が無くなることで、簡単に東京的強さが失われかねない。
だからこそ、今のうちに「次の手」。「Winning team never change」の原則を踏まえつつ、しかし今週の詰まった日程を睨むとその判断は難しい。だからこそスタメンをいじるよりもやりやすいであるベンチワークで、ちょっと違う色をそろそろつけてみたい。
ただ、その辺などいろいろの要求も、「終わり方をバタバタしないというところから、次のステップとして最後にトドメを刺すということ」と明言した今の城福監督ならば、期待は大きい。3点目の「タイミング」。多くの人が思ったであろう「重箱の隅」を、今は本人が突けている証明だろう。選手とともに、監督も確かに成長している。
さて、水曜。
前半の名古屋の攻撃は、そこまで悪いものには見えなかった。途中の4-1-2-3「ケネディシステム」はなかなか見栄えのするものだったと思うし、そのベースから上げられるクロスに対して、名古屋は時にPA内に5人も揃えてきたりもしていた。これは調子の悪いチームの攻撃とは言いづらい。何かを狂わせている選手を排除し、またそのシステムの主役を務める選手が嵌ればまだまだ見返せれる余地はありそう。
だからこそ居ないうちに、徹底して叩きたい。
今の東京ならば、普通にやるべきことをこなしさえすれば、勝てる。
必勝。フラグに負けない強さを見せてくれ。また俺たちを酔わせてくれ。今は俺たちの時代だ。
※業務連絡:先日2ちゃんねる内で見かけた「平山相太は桜木花道」って例えを、本ブログでは積極推進してまいります。リバウンド王。圧倒的な存在感。得点は決まる気がしない。パーフェクトな例えじゃないか(笑)こちらの書き込みをしたご本人からのコメントを待つとともに、平山相太選手に対しては「とりあえずシュート2万本合宿な」と提案させていただきます。