梶山の切り返しってホントはすごいんじゃね?って話

どうにも点が取れない東京。絵は描けてるんだろうけれど、最終局面でじゃあ誰が筆を置くのか?って部分。
これはたぶん瞬間の状況設定で「ゴールが決めれる!」って思える幅の狭さが問題。「ここで打っても決めれるか微妙…」と感じちゃうからパスを選択するわけで、同じシチュエーションでも「こんな状況でもこう打てば入っちゃわね?」とイメージできちゃえば、危険なシュートは打てちゃうし、決めれちゃう。ナオのドライブシュートなんてまさにそう。


で、「梶山切り返し」なんかもシチュエーション判断が生んだシーン。ミドルゾーン受ける梶山→打つと見せかけて切り返し→シュート→相手DFに阻まれるっていうおなじみのシーン。おなじみすぎて、ユースの試合で山崎ナオが同じプレーをしてもざわついてしまうくらいに観客に染みついたこのシーン。
先日の京都戦でも当然そんなシーンがあったわけですけれど、前半18分梶山のシュートのシーン、この切り返しはちょっと凄かった。
恐らくワイドに膨らむ感じで受けようとしたナオへのパス、そのままドリブルでもう1タッチ溜める、2種類の候補が相手(佐藤勇人)には大きくあった。もちろん切り返しも候補にはあるんだろうけれど、そうと思わせる動作は切り返したそのタッチが行われるまでついに見せないまま切り返してしまった。
切り返しをする上でいわゆる予備動作的なのが全く無いんだよね。韓国代表的な(もしくはカボレ的な)「よっこらせ切り返し」な要素ゼロ。例えば、ボクサーなんかはジャブだとかの繰り出されるパンチを見る際には、その予備動作である筋肉の動きなんかを参考にするらしいんだけど、この梶山の切り返しはそういうヒントが一連のプレー中にほとんど見当たらない。だからか対面した勇人は結果、結構がっつり振られてシュートブロックにまで飛びこめない。
金曜のFC東京ホットラインを飛ばし飛ばし見ながら、けどここは何度も見返したよ。あの今のホットラインで、こんなに見返すかってくらいに。遠目に見てると、あんな普通の切り返しでこねてんじゃねーよ!なんて思いそうだけど、この切り返しはマジですごいよ。この感覚は、無い。


で、シチュエーションでどう思うかの話に戻ると、正直これだけの切り返しを持ってれば、確率を上げたくなるのも分からないでもないんだよね。コースの隙間を縫うシュートをするタイプじゃなくて、ある程度ミート重視でコースよりドッカン性、みたいなタイプだから。そうなると、「このシチュエーションでこのコースを見たか!!」っていう部分よりも単純に「自分とゴールの間にどれだけ障害があるか」の方が問題。で梶山なんかはそっちを優先すべきタイプであるのは確か。
じゃあそんなすごい切り返しも持ってて、ミートくえる球も蹴れて、何でゴールを決められないかというと、恐らく「右足で切り返して左足で打ってる」から。


頼むから「左足で切り返して右足で打って」くれ!そんなカジヤマニアの願い、届かねぇかなぁ〜