敵情視察 東京V-磐田 @味スタ 観客は5660人

今年はちょくちょくお世話になるヴェルディさんと、日曜日にお世話になる磐田さんをどうせだから観ておこうかと味スタへ。東京実況スレで一人淋しくのんびり実況しながら敵情視察。
とにかく寒い。なかなかの強さな雨と強烈な風で寒さがたまらない。しかしだからって磐田さんは2階席を陣取って太鼓叩いてたのはアレ?って。普段味スタでの磐田サポは知らないけど、これってどうなんだろうってのが正直な外野の意見。いや、値段は一緒だよ。2階席も開放してたよ。けどさー。普段通り一階で声出していた緑サポと、大旗磐田サポに頑張れ!と言いたくなったわ。他では結構普通なのかな?

東京V3-5-2

__レアンドロ_井上_

チマル_ディエゴ_福田

___福西__富澤__

__那須_萩村_飯田_

_____高木____

ヴェルディはDFの中心土屋と服部、そして土肥をベンチからも外し、フランシスマール(チマル)井上・福田・高木が初先発の柴崎ベンチ入り。さらに3-5-2採用とそれに伴っての荻村起用とターンオーバーなほぼテストモード。キャプテンは那須

磐田 3-5-2

__西_ジウチーニョ_

_上田__西__成岡_

___山本_河村___

_茶野_田中_鈴木__

____松井_____

磐田は代表抜けの川口・駒野の所に松井・成岡。とほぼ変わらずのメンバー。知らなかったけど鈴木秀人は初先発(全2試合は加賀が先発)。それでも太田は出さないかと。しかし何より気になるのはGK。U-23で最近呼ばれてないと言えども松井徴集されたら日曜日は佐藤洋平ですか?!
お互い3-5-2のぶつかり合いだがスタイルには違いが。それはボールの動き方がヴェルディが「横」なのに対して磐田は「縦」。その差はやはり「トップ下」のカラーの違いによるものか。
ヴェルディはやはりディエゴの存在感が圧倒。両翼の張り出しと守→攻への切り替えの速さで飛び出していく味方へディエゴが長短パスを配給する。足元悪い細かい局面でもボールが持ててそれでいてあの展開が出来るのはやはり強み。
方やの磐田、トップ下は西。両翼はほとんど無視で(ディエゴと比べてしまうとどうしても)精度も質も大して気の利いたボールは出せないが、その分自分がガンガンにサイドに前線に飛び出す。2トップの萬代・ジウチーニョが、特に萬代がボールを前線で身体張ってくれた(ポストが上手いというわけではないけど)からそのきっかけで西が絡む様なスタイル。崩すとは言えないけど、実際こぼれ球が自然と西を始め磐田選手に転がってくる力強さは確かにあるか。
前半は両者決め手無いまま進むが、自分の形でフィニッシュまで持ち込めてるヴェルディのがやや優勢か。しかし前半終了間近の44分にアクシデント。荻村がパス回し中にトラップミス(?)、そのボールをかっさらったジウチーニョが荻村をかわしたところを荻村が覚悟のファウル。得点機会阻止で一発赤紙。人数差が出ての前半終了でイヤな形でHTに。
後半。ヴェルディは菅原投入でボランチに、富澤がDFに下がることで対応。3-4-2の様な形。井上を下げたがその分ディエゴを上げたような感じで2トップ維持。
後半は磐田ペース。中盤の枚数差がそのまま構成力の差になり、磐田としてはやりやすい展開に。縦への意識を更に強めた前線へ、中盤にゆとりが出来たお陰でパスが通るようになり、ヴェルディDF陣は後手を踏む。特にこうなった時の3バックはやはり不安。菅原がDFラインに吸収される形で下がる場面が増えてきて、残るMFは福西のみ。案の定MFの守備力は更に弱まり、流れはどんどんと磐田へ。
こう行った時に頼りにしたいのは個人能力だが、期待のフランシスマールがイマイチ。前半は何本か良いクロスを上げていたが、個人で突破できる能力もないしスピードが目立つこともほとんど無い。そして何より「点を取る選手がいない」。レアンドロディエゴの傍に降りてくることが多かったがディエゴのような展開や狭い局面の打開に貢献できていた訳ではないし、何よりゴール前での勝負がほとんど観られなかった。
となるとヴェルディの中途半端な攻撃からの、磐田のカウンターで数的不利が更に際だつ。一点目は後半9分。よく見てないところから(笑)磐田がカウンター。ボールを運んでバイタル付近から左へ右へ。最後は逆サイドペナ内にいた西が落ち着いてトラップして右足ズドン。2点目も何かの場面から(笑)カウンター中央2対1の数的有利でボールホルダー名波(!)がお得意の溜めて溜めての相方へパス。受けた萬代、迷わずシュートはブロックに入ったDFに当たってゴール。その後ヴェルディも廣山・河野と二枚投入するが、これも後半38分の出来事。時既に遅しで0-2。磐田勝利。

まとめ。0-2という結果にビビる必要は全くなし。この日のお互いには大して内容はなかったかと。
磐田のサッカーは、柱谷監督の「非常に真ん中の堅いチームだと思います。そして、縦に速いチームだと思います」というコメント通り。内山監督で黄金時代回帰を目指しているらしいけど、その陰は今のところまるで無し。とにかく縦に早く、FWの流れる動きなどに案外すんなりボールを入れてしまっている。そんな磐田サッカーの中心は間違いなく西。西の前への機動力が全体の推進力となってゴールを狙う形。西がこけたら皆こける、西が良くないと何も始まらない。あと3-5-2のストロングポイントであろう両翼がまるで使い切れてない。上田は中央に入ってボールに絡んだ時にはなかなか面白かったけど、成岡は相変わらず消え消え。そもそも何故駒野の代役が太田でなくて成岡か?サポからの太田への期待の声援も結構あったし、解せない箇所。まぁ東京としては苦手な選手だから出してくれなくて大いに結構だが。別に両翼がだれもかれもウイング的にサイド突破しろとは言わないけど、それでも中盤のパスワークはちょい弱めだし、ボランチ2人は配球の心得は弱かったと。あと久しぶりに見たDFラインは、思った以上に劣化があったかも・・・
試合が見終わっての正直な感想は「これは勝ちたい相手だ」。今日の磐田は、一人減ってダメになったヴェルディに大いに助けられての0-2勝利と思ってくれて良いと思います。まぁ今日の東京の出来が分からないので何とも言えませんが、ヤマハスタジアム陥落に向けて日曜日はマジ頑張る!といったところです。
一応ヴェルディも。とにかくディエゴの存在感と、それを決める選手。それに尽きる。ディエゴが居るから3-5-2の両翼には効果的なパスが確かに出るし、前半はそれでなかなか優勢に試合を進めていた。しかし荻村の退場で全てが崩れたか。福西は前述通り、レアンドロは求められてる役割を果たし切れてるとは言えず、フランシスマールも今後非常に使いづらい内容に終わったりと、それぞれのアラが全て出た格好。ただ正直、印象はそこまで悪い訳ではなくて、4バック、これまで2戦のスタイルに戻した時にはそれなりの形は作れるのかも。ただとにかくFW。ストライカー。昨年フッキが居ただけにその要求ハードルは非常に高いがそこの補強が急務だろう。ただそれまでは、ディエゴフランサに見立てた去年の「柏スタイル」を割り切ってやってしまえば面白いのでは?ディエゴに従う、気の利いた得点力の高そうな選手を配下に並べ立てれば、そのごちゃごちゃで結果福西が得点力を発揮するチームにはなりそう。
とにかくお互いの様子は何となく分かりました。まずは日曜日。東京も切り替えて、ヤマハスタジアム陥落を!