ナチュラルボーンの集団でした インカレ準々決勝 早稲田-高知

開始早々12分の渡辺一真のゴールを早速見逃しちまったせいで、もうがっかり。しっかり見れなかったという情けない観戦初め。テンションがた落ち。幸先悪す。
高知はさすがに良いチーム。局面の判断・技術はしっかりしていて、江戸川の荒れたピッチに合わせたパス選択とかも見られる。それが等しく均等に多くの選手に見られたから、恐らく鍛えられた技術なのだろう。その成果は存分に発揮されていた。12分にいきなり点は取られたものの、印象の良さは高知。そんな高知のキッチリぶりを見ると、逆に早稲田のアバウトぶりが目立つ。勝ちきる、勝ち点3を獲る強さを弱めている感のある早稲田っぽい雑な部分。ニュアンスになってしまうけど。
ただ、その高知の良さが後半観られなくなってしまったのが非常に残念。等しく高い技術がある中でも抜けたキープ力とひらめきで堂々10番を背負っていた小山を、トップにに張らせたのがそもそものきっかけだろう。早稲田の猛攻を凌いだ後、ロングボールに競る・収める役割を任された小山に対し、周りの味方が小山を頼りすぎ、フォローが数段遅れる様になった。いわゆるトップの役割は、それまで位置にいた28番賽籐もそれなりにしっかりこなせていたのに、このポジションチェンジの後から途端にその良さは失われた。これは周囲のどの選手も同様で、スタミナの垂れと共に取り返しのつかないレベルにまでなってしまった。一点取れれば、という脆さを早稲田も見せていただけに、高知としては、きっかけとして自ら動いた策略に足を取られてしまった格好で負けたのは非常に残念。もったいない感は拭えなかった。ただ、この日出場した4人の1年は経験を積んだら面白い存在になりそうで、これからということで。
そんな高知と比べてみると、方や早稲田の選手ってのはやはりもって生まれたセンスが高い選手の集団なんだろうな、と思ってしまう。渡辺一真の競り合い入れ替わりだとか、鈴木修人のキックの種類の多さだとかは練習だけでは生まれない天性のものを感じてしまう。大きい2点目を取った兵藤も、「あーあそこにいてボールも転がってくるのをスターって言うんだろうな」と変な納得をしてしまった。悔しいけど、鼻につくけど、それが早稲田なんでしょう。選手といい監督といい、早稲田にはピッタリだったんでしょう。
そんな大榎監督も今期限りで早稲田の監督を辞めるとのこと(公式発表は恐らくまだ無し)。報道では清水ユースの監督と報道していたが、試合後コメントで「辞める前に思い出のある4年と共に勝って卒業したい」的なコメントをおっしゃってたので恐らく辞めることは本当なのだろう。
準決勝の相手は駒澤。去年のインカレ決勝で大敗した因縁の相手。有終の美を飾るだけの、カリスマ性が監督選手には備わっているか?問われる準決勝はなかなかの好カードになりそう。