決意の元に久しぶりにガッツリ見ているツール・ド・フランスですが、賭けた情熱が簡単にペイできてしまうほどに面白すぎるんですがマジで。筆も進むのにそんな暇ねぇよ!といった矛盾。そんなツールも土曜日からいよいよ山岳ステージに突入。分からない方々に説明すると、まぁアルプスな山々を自転車で1000Mアップするという感じですね。
まずは土曜日の第7ステージ。フランス革命記念日ということでフランス選手がギラギラとした意識で最後の一級山岳コロンビエール峠を目指す。そんな初の山岳ステージを制したのはTモバイルのゲルデマン。「キツイよ、やべぇよ、けどやってやるわ!」といった初々しいもがきが見れて、こっちもすげぇ良くやった!って感情移入しまくりでした。カンチェラーラのニヒルで愛嬌のあるお別れも見れました(しかしコイツはあともう一回くらいは見せ場ありそう。TTか?)。
そして日曜日の第8ステージ。次の日が休息日だからって一級山岳三連発はやり過ぎ(笑)。その中でその三つ全てでトップを奪ったラスムッセンの漢を感じる渋さといったら格好良すぎでまーーー!しかしこの日のハイライトはやはりロジャースでしょう。「バーチャルのマイヨジョーヌ」との表現があまりにも哀しい。昨日のゲルデマンからの伏線もあってか、何だかロジャースには頑張って欲しいという気持ちが強かっただけに、あのギャラリーからの労いの拍手に包まれながらのリタイアの姿には軽くもらい泣きしてしまいました。そしてその哀しい気持ちの反動から来る憎しみは全てクレーデンに向けられました(笑)がんばれロジャース!来年はお前を応援したいよ。クレーデンの呪いに負けるなTモバイル!
しかしおれ、サイクルロードレースで泣くこと出来たわ。自然と。
アジアカップのせいで日本人的には全く関係なかった休息日の後のアルプスステージラストの第9ステージ。スタート直後にいきなり超級山岳、最後にゃ「あの」超級ガリビエ峠とこれまたシンドイステージ。今日のハイライトは今年初かな?と思わせる露骨な集団の人間模様(犬じゃなくてね笑)。集団が集団として、意識を統一することでどれだけ恐怖となるか、そして意識にズレが出来たときにどれだけ機能を落とすのかが初心者としてはとても良く分かりやすく結果に出て、まさに教科書の様。優勝はバルロワールドのソレル(またしても若手!)しかもコンチネンタルチームのバルロワールドの初出場初ステージ勝利と歴史に残るめでたい尽くしとなりました。
今年は若手の台頭の多さと、感情移入のしやすさのせいでどれも感動的なゴールが続きます。そして疲れます。休息日を有効に使えなかったのは何より自分たちでしょう。しかし面白い。どれも説得力のある展開に、某巨大掲示板での実況は毎回大盛上がりみたいです。
なのにまだ総合争いが絞れない。TTまでは絞れそうもない。今後も心地よいシンドさは続きそうです。