ナビスコカップ、というもの

去年のナビスコカップ決勝で、あの極上の0-0の後にPKで優勝して、試合内容で胸を張り堂々と勝ち名乗りを上げたわけだけど。その時に他チームのサポに素直に「おめでとう」と、「いい試合を見せてもらった」といってもらえたのは素直に嬉しかったしそんなオレのチームをとても誇りに感じた。そして今年、壮絶に濃いゲームを見せてもらった両チーム・審判・関係者・そしてサポーター全てにありがとうを、そしてカップウィナーとなったジェフに素直に「おめでとう」と言いたい。

思うのはナビスコカップ決勝っていうコンテンツが、日本国内で見せれる「サポーター感情を捨てて、いちサッカーファンに戻った状態で見られる試合」の最高峰になっているんじゃないか?ということ。どのサポーターも愛するチームをここではひとまず置いといて、真っさらなサッカーファンとして試合を見れる機会ってのは、海外サッカーを見るのと代表戦と、愛するチームと違うカテゴリーの試合くらい。これを国内限定にすると、代表と、あと高校サッカー、そしてナビスコカップ決勝か。そしてナビスコ決勝が只のサッカーファンでも満足できる最高峰のクオリティを見せてくれるコンテンツになった。みんながサポーターからサッカーファンに戻り、国内のこのサッカーコンテンツに大満足して、サポーターの肩書きを持ちながら他チームの優勝を心から祝福し「こんな試合を見せてくれてありがとう」と言えるのがナビスコカップ決勝というコンテンツなんだと思う。こんな素晴らしいことはない。(余談だが、同じカップファイナルの天皇杯決勝にはこれだけ他サポの感情を巻き込む力はないと思っている。これはタイトルの重さの問題じゃなく時期の問題でしょうがない。1/1の決勝、ってのに特別な重さを感じにくい世代も出てきていると思う)
欧州に比べたNEXT STEP設定の無さなどの価値の問題は確かにあるが、そのマイナスを埋めるだけの魅力が出てきている。そしてその魅力を作ったのがファイナリストのサポーター含む日本のサッカー好きが築き上げてきた物だからより誇れる。
ナビスコカップはサポーターと、サッカーファンと、もちろんいろんな関係者も、いろんな人の情熱と努力でどんどんと価値が深まっていってると思います。この日本のリーグカップをこれからももっと大切に育っていって欲しいし、ナビスコさんには心から感謝です。