ナオの復活が見たいならナオと同じくらい宮沢を応援しろ

石川直宏の不調が続いている。
7月はとにかく右サイドからの崩しがなかった。それは全て左サイドからのものだった。あれだけ完璧といえた加地とのコンビネーションは今となってはガタガタ。加地から素直にナオにパスが出る事は極端に減った。ナオはボールが欲しいとドンドン中にポジを詰め、加地はコンフェデで手に入れた自信からかナオに託さずプラスのボールを入れる事が多くなった(ムダ走りが少なくなった!)お互いがオレがオレが、と譲らない。ナオが突き、加地が追い越す攻撃は東京の一つの華であり、クライマックスを連想させる「セクシー」の象徴である。だがそれが今月は見れなかった。ただ、このコンビネーションだけではなくナオに関してはコンディション不良ももちろん要因としてはある。
あの美しいナオのプレーを心待ちにしているサポーターの数は多い。だったら、一日も早くコンディションを取り戻して、ナオ頑張って!とただナオだけを応援すればいいのか?
答えは少し違う。
ナオに活躍して欲しいなら、それと同じくらいに(オレの)宮沢正史の応援をした方がいいと思う。
ナオが勝負を仕掛け、センタリングなりシュートなりといったプレーをするためにはとにもかくにもボールを受ける位置とタイミングが大事になる。鍵はオープンスペース。広大なスペースがあってこそのナオだ。なぜならば彼のドリブルは基本的には「DFから逃げるドリブル」だからだ。逃げるためには逃げるためのスペースが必要だからだ。例えば中央で敵陣をえぐるドリブルは彼には出来ない。右サイドから中央へと切り込んでシュートという得意のスタイルも基本的にはDFから逃げ、それをスピードで補うやり方だ。ごちゃごちゃした中ドリブルでかわすテクニックは彼には持ち合わせてない。
なのに、彼は今月、中央でボールを待つ場面が非常に多かった。ボールが来ないから。だがそこから何も生まれない。彼のテクニックじゃあね。きつい言い方にはなるが。
じゃあどうする?答えは簡単。彼の生きる場所でボールを与えてあげればいいんだ。
誰が?それは宮沢しかいないでしょ。
ナオの不調なんて、宮沢が試合に出ていつもの様にパスを出してあげさえすればすぐに解決すると思っている。そういう意味では結構簡単に考えているよオレは。神戸戦の梶山は今まで以上に良いボールの散らし方をしてたとは思うが、そのパスはまだ我の強いパスであり、さらに、例えば空いてる加地にポーンと出す程度でしかない。そしてもし加地経由でナオにパスが出ても、ボールを持つ事で加地がいろいろと考えてしまいそこにスピーディさが出ない。だからタイミングとして加地のムダ走りが発揮できない。しかしそこで梶山でなく宮沢ならパス相手としてまずナオを見るだろう。直接ナオにボールが飛ぶ事で加地は躊躇せずナオを追い越す走りが出来る。ここでやっとあの右サイドが見れるわけだ。
おれはこのあまりにも破壊的な右サイドの攻撃を見て東京に惚れた。そしてそれを司っている宮沢がおれは東京の選手で一番好きかもしれない。
みんなの理想が開幕の新潟戦だったとしたならば、あの「セクシー東京」を司っている宮沢をもっと応援した方が良いんじゃないの?宮沢がしっかりしてくれれば、宮沢をもっと応援すれば、キレキレのナオだって、セクシー東京だって、すぐに見れる様になるさ。
非常に期待しています。まずはバイエルン戦。