感動した。競馬の奥深さ、人間と馬との混じり合う熱さに感動した。そう、佐藤哲三に。
多くの人がそう感じたという前提で言わせていただきますが・・・今回の日本ダービーで心に『深く』残った『衝撃』はディープインパクトの強さ以上に佐藤哲三というジョッキーに対しての感動だった。
歴代一位の単勝支持率。そしてそれだけの支持を受ける事実ももちろん正しいと思うし受け止められる。確かに強いよあの馬は。「走り方」が違うんだ。持って生まれたモノが違う、ってのは誰もが感じる。実績もそれは高らかに謳っている。
勝てない。誰もがそう思う。だが、そのディープに挑んだ。佐藤哲三。そう、果敢に挑んだんだよ彼は。ディープに勝つために。考えに考えて。
彼は完璧な騎乗をしただろう。馬券を買った人のみならず、馬券的に消した人でさえそう感じたのではないだろうか。そして彼の挑戦に誰も文句を言う「競馬ファン」はいないのではなかろうか?ただ、彼はこう言うだろう、
「完璧なわけない。だってディープインパクトに勝てなかったんだから」
その差5馬身。ナリタブライアンに並ぶ圧倒的な着差。ただ、その圧倒的に見える着差なのにこの先になぜこうも期待してしまうんだろう?三冠最後の舞台『菊花賞』。戦えるのはこの騎手だけだ。
競馬にタクティカルな部分を思わせてくれる。勝ちにこだわるこの騎手の姿勢に価値を感じる。佐藤哲三。ここ一番での『勝負駆け』に期待を持たせてくれる騎手だ。オレは好きだね。カッコイイよ。