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マジカルレフティは「おもちゃの右足」で輝く 2/11 1330KO@西が丘 東京都クラブユースU-17新人戦決勝 FC東京U-18-三菱養和 プレビュー

FC東京U-18

予選リーグ3戦連続の計5ゴール。19 松岡 瑠夢(まつおか りむ)の勢いが止まらない。

新シーズンの開幕をいち早く告げるこの公式戦は、どうしてもチーム立ち上げのための起用が思惑として強く出る。新しい選手。新しいポジション。実験とチャンスの繰り返しを、この時期にいかに積めるかにチームの伸びしろはかかっている。何といっても、セカンドチームは今年東京都一部のT1リーグを戦う。先月の選手権で活躍した國學院久我山高、駒澤大学高との真剣勝負のリーグは、もう来週には開幕してしまう。 育成年代のサッカーを観続けてきてつくづく思うのは、1年365日とにかく「時間がない」ということに尽きる。それでも、チームを作り戦わねばならないし、選手はその刹那でチャンスを掴まなければならない。


瑠夢の場合も3戦全てで途中交代と、フルでチャンスが与えられているわけではない。とは言え3戦全てで先発と、期待も伺える。その中で叩きだしたこの結果。

最上級生となって、ようやく巡ってきた。昨年まではセカンドチームとして東京都二部のT2リーグに、出続けられてたわけではない。スタメンよりも途中出場のが多かったかもしれない。1年生に機会を譲るだけの理由も、数少ない観戦機会では実際に見て取れもした。抜群なテクニックの、使いドコロ。勝利に貢献できないテクニシャンは、逆にひ弱さばかりが目立つ、悪い意味で「クラシカルな10番」だった。

それがどこかで、バチンと何かが変わる瞬間がある。

佐々木陽次の時もそうだった。楽しくヘラヘラやっていただけの選手だったのが、途端に誰よりも走りボールに食らいつく様になり、倉又トーキョーを体現する程に「走りで泣かせる選手」となった。

佐藤亮の時もそうだった。勝利に、何よりサッカーに腹をくくった求道者として、最終的にはチームを引っ張る闘将となった。プレミアリーグ得点王は誰もが認める揺るぎない結果だ。

そして、松岡瑠夢。その兆しを、彼の右足にみた。


足裏を駆使して自在に踊る。とびきりな交わし方から振られる左足はいつもマジカルだった。方や、右足はおもちゃと呼んでもいい代物だった。いや、そもそも判別出来るほど見る機会も無かったか。右足を使わず、左足一本でここまできた印象がこれまでは強かった。

それが、観戦した対トリプレッタ戦では積極的に右足を振るプレーが目についた。右サイドでボールを持っても、縦を突いてそのまま右足でシュートを狙う。当然、その右足がおもちゃなのには変わりないからゴールとはならない。しかしそれが最高だった。

極論、その右足がおもちゃのままであろうが、はがねのつるぎ程度に成長しようが、行き着く先はどちらでも構わない。そのバラエティさが、瑠夢にとってはよりサッカーが楽しくなる材料になる。おもちゃの右足で相手を騙せる、これほど痛快なことはないだろう。未観戦の横河武蔵野Y戦では右足でゴールも決めてしまったらしい。あれもやろうこれも試してみよう、が瑠夢の強みを更に際立たせる。魔法がより輝くことになる。

今はその姿勢だけで十分だし、続けていけばそれは選択肢になる。選択肢として右足をチラつかせる重要性は、その後の左足ゴールゲットが証明していた。


とは言え、所詮まだ3戦。変わっていくのかもしれない、ぐらいな懐疑が調度いいだろう。瑠夢はまだまだ、結果を残し続けなければいけないし、示していかなければならない立場。苦手な競り合いにも挑み続け、ファーストディフェンスをもっと先導しなければいけない。積み上げの継続。今年のチームを引っ張るエースは俺だと名乗りをあげるか?西が丘決勝はそれを問う最初の関門となる。

東京都クラブユースU-17新人戦 2/11(木祝) @味の素フィールド西が丘

  • 11:00KO 東京都クラブユースサッカー(U-17)選手権大会 3位決定戦 東京ヴェルディ vs トリプレッタ
  • 13:30KO 東京都クラブユースサッカー(U-17)選手権大会 決勝戦 三菱養和 vs FC東京

群雄割拠の東京都クラブユース4チームのお披露目となる、恒例の西が丘2連戦。東京都の勢力図は刻々と変化し、今年は横河武蔵野Yを退けトリプレッタが堂々の3位決定戦入り。「今」を見ておくと、「未来」がより楽しい。是非、両方の試合を観ていって欲しいです。