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何も分かっちゃいない瓦斯サポ糞野郎にこっそり教える北九グルメ

親父の実家が北九州は小倉だったのもあって、夏休みになると毎年小倉のばあちゃんの家に遊びに帰ってた。厳しくていろいろとうるさいばあちゃんだったけど、滲み出る『品』みたいなものは、ガキンチョなおれでも十分伝わるくらいにあったのを今でも覚えている。いつも綺麗に着飾って、家には海外で見るような帽子がいっぱいあった。新幹線でも飛行機でも、行くにはたっぷりの時間と費用が必要だったのもあって、幼い自分としても大変だったけど…自分は小倉って街が大好きだし、今では行く機会もガクンと減ってしまったけど、いつでもまた行きたいと思う街の一つでもある。

そんな自分にとって、ギラヴァンツ北九州とのアウェーマッチに行けないというのは痛恨の極みであり、行けないような今の自分を恥じることしか出来ない。けど、小倉は本当にイイ街だから。今週末、北九に行かれる方は是非、自分の分も楽しんできて欲しいと切に願うわけです。

…え?え?え??

小倉には行かないって??

試合が終わったら博多に行って中洲で騒ぐんだだってぇ??

あーあーあー。

もーもーもー。

だから瓦斯サポは馬鹿なんだよ。エフトーまじしょーもない。

美味いからっていつも同じもんばっか食ってるヤツは素人。通ならその土地の、地のものを食ってこそだろ。小倉グルメの本気を知らないから、馬鹿でも知ってる博多に流れる。博多にあるやつ、大体小倉で安くかつ美味いの食えるっつーの(もはや地のものではないが)。

北九に行くんだから、小倉で泊まれ。小倉を喰らえ。俺が教えてやるから。

小倉といえば、となったときに世間的にオモテに出てくるのは、例えば「焼うどん」かもしれない。小倉は実はうどん処。焼うどんも鳥町食堂街のだるま堂が発祥とされ、小倉を代表するB級グルメとして世に騒がれている(ことになっている)。

しかし、小倉にとってソウルフードと呼べるものは、うどんはうどんでも焼うどんではなくその側にある「はるやうどん」だ。

讃岐の様なコシと喉越しなどとは対極な、ボソボソの柔らかいうどんに、関西風よりまた甘めな優しいツユ。これが美味しい。いや、さして飛び抜けて美味いわけじゃないけど、安心する。昔ながらのかまぼこも、刻んだ油揚げも、どっさりと乗ったおぼろ昆布も、何より店構えが、はるやうどんの全てがなんだかホッとする。

初めての小倉でも味わえる、小倉に帰ってきたんだな感。街の温かさそのもののはるやうどんを食べる事が、小倉モードへのスイッチとなる。

  • 一番美味いタレかけご飯の食べ方『田舎庵の「せいろ蒸し」』

うなぎの食べ方にも関東風に関西風、ひつまぶしなどといろいろ種類があるが、せいろ蒸しを知る人は少ないかもしれない。水郷柳川が発祥とされているらしい「せいろ蒸し」だが、結局小倉が一番美味い。

小倉に本店がある田舎庵は、雑誌で東京でも何度も紹介されているほどの北九を代表するせいろ蒸しの名店。ご飯とうなぎを器に盛り、タレをかけたものをそのまま器ごと蒸しにかけることで、全体はふっくら、余計な油は落ちてさっぱりの究極うな重が出来上がる。

うなぎも勿論美味いが、せいろ蒸しのキモは、タレかけご飯が蒸されているという部分。うなぎのタレがかかってるだけでそのご飯は既に美味いのに、それが蒸されることで何とも言えず米にタレが馴染む。かつご飯がふっくらする。敷かれた錦糸卵がまた美味い。

せいろ蒸しとは、究極に美味いタレかけご飯を食わせてくれる手法かもしれない。持ち帰り弁当を注文しておくとかなり通を気取れる。

  • 馬鹿みたいに肉汁を溜め込んだ『揚子江の「豚まん」』

柔らかい、優しい味に慣れてくると、そろそろ暴力的なものが食べたくなるかもしれない。それならば、食べるべきは豚まんだ。

世間的には豚まんといえば蓬莱とかになるのかもしれないが、あんなもんで満足しるようでは真の豚野郎にはなれない。揚子江の豚まんは、ひと度食べ方を間違えれば内包された肉汁がドバドバこぼれて、両手がデロデロになる危険性がある。いわゆる小龍包並みに溢れるその肉汁も、豚まんサイズの肉汁となると途端にたちが悪い。素人はポケットティッシュを用意して、体制を整えてから心して肉汁全てを啜るといいと思う。すると、この肉汁を溜め込める皮こそが凄いのだと気づく。モチモチふわふわ。皮が美味い。

スタジアムに持ち込むには最適。車内で食べて顰蹙オイニーを撒き散らさないように。ちなみに、ちまきも中華スパイスふんだんで結構美味い。

  • 涼を楽しむ、小倉の銘菓『湖月堂の「甘味」』

甘いモノが食べたくなったら、湖月堂へ。松本清張の小説でも紹介される湖月堂は、栗饅頭をはじめ小倉土産に最適な名店。そして、魚町銀天街のお店はレストラン・カフェも併設、その場で甘味を楽しむことも出来る。

この暑い時期ならば、やはり冷たいぜんざいに、宇治金時。抹茶パフェも美味い。季節を感じるならば、やはり洋菓子よりも和菓子がいい。女性の方なんかは特に、灼熱地獄の小倉を攻めるのに休憩場所として最適な店といえるかも。

  • 小倉の究極は世界一『細工寿司』

小倉グルメは他にもシロヤベーカリーなど数多くあるわけだが、結局、それらをすべて蹴散らしてしまう究極の食べ物は「細工寿司」かもしれない。ばあちゃんがとっておきの時に連れてってくれたこのお寿司は、例えば世界で一番うまい食べ物は何か?と聞かれたら即座にコレと答えているくらいの代物。このためならば数万円でも平気で払えるし、そのためにちゃんとした大人になりたいと、自分の人生の目標にもなっている。

小倉で細工寿司といえば、まぁあの店とその店しかないわけだけどそれはあえてここでは記しはしない。この辺にも歴史があったりもするわけだが、それもまた書きはしない。こんなところで書いてしまってはバチが当たる。失礼。自分が望まない。

とは言え、今から予約したってどうせ予約が取れはしないはず。今回の北九遠征で食べられるものではないだろう。だからこそ、今度来るときは寿司を食うためだけに小倉に来ればいいと思う。旨い魚はどこでも食えるけど、寿司という『料理』を味わえるのは小倉しか無い。