もうゼロで先に進むのなんてうんざりなんだ -韓国戦

よっぽど、前の試合に比べたら良かったと思う。

気持ちが入ってないどころか、完全に抜いてかかっていた試合に比べたら。この試合はそれよりもコンディション的な動きの無さのが勝ってる様に見えたから。「気持ちが無い」から、「気持ちは普通」にまでは進歩した。

ただ、それは照らし合わせる対象との相対的な問題であり、絶対評価として見れば当然…設定の問題。

この時期、このタイミング、この状況で「普通の気持ち」であることがそもそもおかしい。長友のように、気持ちが押えきれないくらい、イレ込んでるくらいの方がまだ見てて共感出来る。当然だと思える。ましてや壮行試合だったのだから。心も体も、こんなコンディションでいいはずがない。

彼らはエリートじゃないのか?プロフェッショナルじゃないのか?何故彼らは、自分を向き合い、正しく理解し、かつストイックに。彼らの『姿勢』は、見てるものからすれば到底満足出来るものではなかった。


ここ最近は、「岡田キライに取り込まれすぎたくはない」と心に誓い続けながら岡田ジャパンを見ている。

それは例えば、人って、とことん嫌いになるとやる事なす事全てがムカつくって域にまで行ってしまうじゃないですか?周辺にいる、どうしても許せない人、嫌いな人。そいういう風に思いが行き切ってしまうと、例えばポテチの袋を開けてポリポリ食ってるだけでも「パリパリ言わせてんじゃねーよ!」ってなる。麦茶を飲んでると「麦茶飲んでんじゃねーよ!」ってなる。てくてく歩いてると「歩いてんじゃねーよ!」ってなる。それくらいに「ただ普通の事をしてるだけなのに無性に腹が立つ」程の、域。って、結構あるよねこういうの?お前はしょっちゅうあるよなぁだって?そうですね認めます(笑)もし俺だけだったら、何か俺だけ心の闇を暴露しただけみたいになっちまうが。

でも現状、岡田監督に対する世間の思惑はその域にまで達してると自分は観ている。アレもダメだこれもダメだ。そして、「全部ダメだ」となる。

そうなると、もしかしたらせっかくあったお宝を見落とし、捨ててしまうことにもならないか?と心配になり、つい探してしまう。これが、現状、現時点で自分が一番危惧していること。

だって、100ある内の100全てがおかしいなんてことはある訳が無くて。例え10でも、1でも、正しいこと、成果はあるはず。それは逃さず拾っていかないと。せっかく費やしてきた年月が無駄になる。

日本サッカーって、どうしても「ダメなら100全てダメ」って所まで振りきってしまうことが多い気がする。ダメなりに、いいところはいいと評価して、それを財産として少しでも貯蓄に回す。それをしないで、いつも完全リセットだから積み上げが生まれない。ブチギレて、腹立たしくて、フザけんなと心の底から憎んでいたジーコに対しても、そういう見方をしておけばよかったと、今となっては多少の後悔もある。


現在の話。

自分がその拾うべきお宝と考えているのが、前回も表明したようにオランダ戦での戦い方。その考えは今でも変わらない。

あの時に書いた内容ってのは、手前味噌だけど自分でもかなり心の内をしっかりと説明し切った自信がある代物。あの時、自分が何を考えそして結果どう結論づけたか?その順序だても、クソ丁寧に書き出せたと。だからこそ、反論も出るかも?とも思ったし、論破されやすい構成になってるだろうから、そこは素直に自分に無い意見を頂こうと、堂々と論破されようと「勉強」を覚悟していたけども。結局そういった勉強の機会はいただけなくて、つまりはそれだけの力はあの文章あの意見には無かったのかもしれない。

今あの意見を振り返って自己分析すると、「やれていたことに戻ればいい」という点を、少し甘く見すぎていたのかなぁ?とは思う。戻せばいい、戻してから、改めて積み直してくれればいいじゃん。って簡単に言えるほど現実は甘くなかった。その楽観論。もしくは「戻せるだろう」って程のチーム状況ではもはや無かった。その見極めの甘さ。そこは反省すべき点だった。少なくとも実際には、戻ることなんて無かったのだから。

けど、だからといってあの「正しい負け方」のくだりまで否定されたわけではない。だからこの点に関しては自分はまだ意見が残念ながら変わっていない。

スカパーでW杯チャンネルが開局されて、オランダ戦の再放送もされたこともあって、あの試合を改めて見たって人は多くいたし、意見も拝読出来た。変わらず賛否両論といった感じで、やはりこの点に関する議論は面白い。自分のサッカーとは何ぞや?って点でのぶつかり合いの様で、まさに自分が求めていた状況が、この議論に関してのみは実現していると感じる。自分はまだ見直せてないけれど、改めてオランダ戦は見直そうとは固く思っている。

それだけに、未練があるんだけど。あ、未練って言っちゃったね。


この選別はあくまで自分の例、好みの上でのものであって。けど、必ずそういった財産はあるはず。無いわけがない。それらを見つけられないが程の、取り込まれ方をしてたら、もう先に進めない。一生、ベスト4の目標を笑う立場を抜け出せない。

そんな見方自体がすでに悲しいことであることは百も承知なのは分かってる。けど、また積み上げゼロで次へ、先へ向かうのなんて、もう耐えられない…

さて、自分はいまどういう想いを抱いているんでしょうかね?それは読んでいただいている皆さんには少しでも伝わっているでしょうか?