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言いたくて仕方がなくて 素直になれなくて レビュー -清水戦

ここ最近のFC東京は、何だか良くも悪くも注目されてるのかなぁと思うことが多くて。いろんな方にまぁよく観ていただいている。

その要因の大部分が「立地」であることは明らかで。改めて「首都のクラブ」である『だけ』で勝手に生じるアドバンテージの強さを思わない日はない。いやだって、そうじゃなければ、こんな二桁順位の下位クラブにこんなに視線は集まってこないよ(笑)

後藤健生さんに大住良之さんの重鎮お二方。湯浅健二さんは記者会見場をいつも荒らして(笑)城福監督に知恵比べを仕掛けてくれる。出たてのライター氏は、ある人は過剰に媚びをうる形で、またある人は「いけてない」と文句をつける形で、無理に目立とうとねじ込んできたりね。あぁ、何で出たての奴らってこうなんだろうね?

そんないろんな方からすれば、現在の城福東京について、一言言ってやりたくて仕方がないのだろう。順位が示している通り、必ずしも満足に良いわけではないだろうから。突っ込みどころも多いだろうし、物言いたい人間からすれば対象は弱っている立場でもある。しかし片や、城福東京が意固地になって信念曲げずに積み重ねている部分をまるまる批判するわけにもいかない。正解も多く隠れている可能性高いエリアを一括りに批判したらバカがバレる。そんな、地雷を踏まずにモノ言う事を選別するヒリヒリ感も、楽しみとして、物言う人たちにはあったり、するのか?

城福東京を見続けている者、つまりは我々サポーター(サポーターって使っちゃいけないんだっけ?知らねぇよよく分からんわ)なんかは、そこにもがき苦しみ、一喜一憂してで、はや3年目だ。この手の苦労なんて手馴れたもの。状況はより正確に把握し、さらに城福監督の性格、思考展開のクセなども熟知している。とは言え、今シーズンは「真の優勝争い」を標榜していた。その期待分の落差は実際大きいし、順位が、総得点数・総失点数が示す意味とそれに至った要因も、ニュアンスレベルで何となく掴んでいるはず。


サポ的視線で見ても、清水戦は賛否が分かれている雰囲気だ。

賛の意見としては、やはりあの試合がエンターテイメントとして極上だった事、その快楽に他ならない。スタジアムが揺れた。本気で揺らし、それが試合の結果すら左右させてしまいかねない様な。味スタ劇場が確かにそこにはあった。あの雰囲気に出会い、酔いしれるために味スタに通っているのだとすら言えてしまう。その点で、あの試合は素敵だった。

方や、それを知っている、酔いしれている人からすれば、あの展開、劇場が始まっておいて何故逆転しない!という文句も聞こえてくる。そう、あの試合。あの空気をもってすれば逆転出来ることを我々は知っている。けど逆転まで行かなかった。その「事実」に、今の東京の現状を重ねあわせる。

また、そういう劇薬的な快感を、「測定」の上では排除して考えようとする事で生まれる不満。後ろで回すことはある程度出来ていた。それを勢いとして、前に、何よりゴールにかかる推進力として行きたいところだった。それが不発していることへの不満。


今年の城福東京を一言で表すと…ってのは、ボキャブラリーの無い自分には苦手な分野だけれども、現状で思い浮かぶのは『もどかしい』じゃないかな、と。ナオがノーゴールの呪縛から解き放たれれば。梶山があの時の「守備範囲」を見せるまでに完全復活してくれれば。平山が単純にゴールを決めてくれれば。やってるサッカーは悪くない、それが爆発するきっかけを我々に与えてはくれないか?

物事の先を見据えられない自分にとっては、多くの城福監督を信じる者による「やってるサッカーは悪くない」って部分にも疑ってかからなければいかんでしょう、っていう天邪鬼ぶりを発揮したがったりもするのだが。


そんな、城福東京に漂うもどかしさに、何故かライター様が先に噛み付き(笑)おかげで試合後の会見その内容はかなり面白かった。それは「もっと困った時用のパターン練をすればいいじゃないか!」という湯浅健二の質問に対して城福監督が「パターン練をしてパターン通りにいくんだったら、世の中の全てのチームが良い攻撃出来るわ」とやり返してってな顛末。結果、湯浅がキレてこんな「絶対的なベースに、個の才能をうんたらかんたら」と清水を余計に持ち上げてまでのこんな爆発的フリータイピングになるわけですけどね。フムフム…

ってボケるのは大概にして。

湯浅健二が言うことも一方では正しくて。それを証明したのが、先日の広島戦での広島だった。東京が優位に進めていたように見せながら、結果広島の「おなじみのパターン」のキレを発揮しきった数度で勝ちを拾ってみせたあの試合。耐えて耐えて、耐え忍びながら。やらせてくれれば相手を仕留められるという一振り。実際はその一振りを実行に至るまでの「耐える」事こそ難しくて、それこそ今年の広島に備わった大きな財産なんだけど、そしてそれは今の東京には関係無い(もしくはそれに期待してたのに思ったほど備わってなかったからこの様この順位)なので。あの試合を見て考えても、パターンの強みは城福監督が言うほどに捨てきれるものではないと自分は考えるが。


つまりは、岡田監督批評でも言ったことだけど、監督自身が求めるチームに成長させるためには偶然の勝ちも必要である。勝利がもたらす手応えは予想以上に大きく、チームを選手の成長を促す絶好の肥やしになるが、その為には狙いとはかけ離れた「偶然の勝利」でも構わない訳で、チームに一方でそういった事を仕込むことも監督仕事として重要では?と自分は思う。言い方を正しくすると、成長を促す時間を確保する、成長しやすい環境を整える術も、監督の仕事であるということ。

最も、そうでなくても意固地に城福監督が求めていた「パターンでない形」を仕込む作業ってのも、つまりは小平での練習の様子も、そこまで自由度がありすぎてバチンとハマる可能性の低いものである様には見えなかったが。シザースによる動きからのサイドへの展開→ゴールに詰めるって練習はシンプルながら連携の中でいかにゴールを狙っていくか?というおなじみのものだろうし、小平練習についてはおなじみな「デキレバ毎日通信」さんのレポートを拝読しても、そこまでかー?って気がしないでもない。

みどりのろうごくさんが城福東京を「サッカーの素を内に溜め込み溜め込み、耐えられなくて肝臓が悲鳴をあげてる」と称したのは個人的にかなりツボでしたが、それらのサッカーの素が、そこまでに自由度がありすぎて、弄ぶほどのものか?って話。

結局、前回の「サッカーの本質」に戻るわけですが。ゴールがピッチの端にあって。中央にあって。そこにかかるにつれて自由度が減る中で、サッカーの素をどう駆使して「楽」をするか?むしろ、そこにのみ労力をかけて良い状況ですらあると思う。後ろでのパス回しなんて、無思考で、染みたものだけで出来つつあるし。どうせ速攻が今の東京は出来ないんだから(出来ない状況に戻っちゃったんだから)。そんな簡単な話で考えたら、いかんのかねぇ?


そんなことより、楽しい楽しい新潟戦ですよ!

個人的に大きく期待したいのは、3バック。3バックが見たい。モリゲ・高橋を中央でむっくんがカバーしまくる布陣が見たい(笑)そうなると、割を食うのはタクミなんですが。いや、タクミすげぇ見たいし、タクミも小平で見ると準備万端いつでもコイ!なんだけど、多分誰かを動かして濁すでしょ?タクミに出番与えないでしょ?どうせそうなら、3バック見せてくれよと。

新潟の先発予想が大島ミシェウの2トップだからまだいいけど、小平TMでファグネル・ブルーノにスピードで簡単にぶっちぎられてるのを見るとねぇ…ただでさえチョ・ヨンチョルどう止めるんだ?って状況で。

ここで東京のメンバー構成を見て、よしスピード系2トップだとか3トップで行くぞとかしたら、いや黒崎監督を見直すんだけど…絶対無いな。方やそこに気をかけて、4-4-2の新潟を見越して、スピード差も考えて、よしここは3バックだ、みたいな。

現実的には、新潟がスタメンからどんどんとスピード系切り札を投入していった後に、城福監督がどう対処を考えるか?ってのがポイントになるのかなぁ?どちらにしても楽しみですが。


現状の我々の実力を思えば、きっかけ待ちな面は否めなくて。偶然でも、道端で拾う形ででも、きっかけちょうだい!と。W杯選考がいろいろと呪縛的な意味合いもあったと思うんで、それがこの試合がきっかけとなる様に期待したいです。