我らがホーム・東京は西が丘 高円宮杯 -静岡学園

まずは西が丘の高円宮杯。3戦目にしてやっと東京だぜ!今日も今日とて十条から、蒲田屋でおにぎりを仕込んでの西が丘入り。絶対推奨!なすみそ美味し!!

第1戦は三菱養和-広島Y。かなり楽しみにしていたカードだったが、広島はメンバーをドカンと落としていたらしく完全なワンサイドゲーム。5−0のスコア以上にやりたい放題の養和でちょいがっかり。

なので、タレントに関しては養和は随分と良く見えた。8田中豪紀は今までのリザルトが示す嗅覚ぶりを示したし、9木村はここぞの場面で大事な2ゴール。23田鍋は1年ながらしっかりしたガタイで抜群のスピードとテクニック、国体のキャプテン兼10番であり、代表にも選ばれている逸材ぶりブンブンだった。相変わらず。養和の優位は当分続くな、羨ましい…
ただ、良くも悪くも養和というか。このチームは1トップ9木村が受けたくさびをターンして前を向けない+向いた時の実効プレーが弱いって事実があって。なので基本得点パターンが2列目のタレントたちによる個の突破→深くえぐってクロスのパターンしか無かったりする。テクもあり、スピードもあり、いなせるけれど、中央を堂々ぶった切れない。究極、サイドのタレントの調子次第のところがあって、そこを封じられると厳しくなる。タレントが揃いながらもどかしい結果にもなってしまう所以は、恐らくパターンが少ない所にある気がしてならない。だからといって木村がいなくなると今度は、最前線の活性化と、そこはやはりビッグポストな木村の貢献度はやはりでかいので、これはこれで機能しなくなってしまう。
養和のネクストステージはビッグレフティ2早川のミドルと、10玉城と7加藤の中央侵入プレーだと思うんだが…恐らくスタイルとして志向していない部分も感じられるので、そこは一ファンとしてもどかしかったりもするんだけど。

ただ、このままでも十分、全国獲れちゃうかもしれない。やっぱりタレントは凄いと思うこのチームは。ラウンド16は前橋育英と激突。スゲェ楽しみ。場所は夢の島。絶対行くね。
ここ抜けたら決勝まで行けちゃいそうだしなぁ、ヤマのライバルは本来マリノスとかヴェルディになりそうだけど、ヴェルディが堅実にトーナメント勝ち上がれる気はしないし、マリノスは今頃桐光にガクブルだろうし(笑)

  • 切らすには早すぎるしもったいなかった

第2戦は我らが東京の登場。味スタでのトップの試合と時間が被ってしまった事で、プランが求められる試合となった(観る側が)。そんな状況ながらも、観にきてくれた多くの方々、そしてTシャツも着てくれて、感謝ですね。

10重松が累積警告で、1チャンヒが実は2試合停止だった件、そして9山口が負傷でベンチ外ということで、レギュラー3名が欠けた状態。16守山はもはや頼もしいパフォーマンスで問題なし、ゆえに今日の注目は14三田尚夫に24前岡信吾の2トップ。対するシズガクも、2加藤が仙台カップから戻ってきてフルメンバー。

シズガクは1戦目と、あと何人かの個の選手はSBS杯で観ていて、その上で思っていた印象は、守備の脆さと、実にならないテクニック。特に1戦目の印象が強い故だが、DFラインがコントロール無く人も捕まえられないから米子北の2トップに良いようにやられてしまっていたし、自慢のテクニックも余計なところで流れを淀ます存在にしかなっていなかった。

自分はよく「テクニックの出しどころ・発揮しどころ」ってのを厳しく見る。同じフェイント、同じテクニカルパスでもどこで使うかによってその価値は大きく変わってくる。ミドルゾーンなのか、アタッキングゾーンなのか。サイドなのかゴール前なのか。中盤で相手のプレスをかわすために使うのか、ゴールを決めるために使うのか。だから、完全に相手の逆を取った素晴らしい技術でも、それを使ったシチュエーションをフィルターにしっかりかけた上で評価したいし、ミドルゾーンのしょうもないところで発揮される技術を見るごとに、その技術の「発揮しどころ」をもっと知ってくれ、それが「ゴールのために」使えなければ価値にならないんだと強く言いたくなる。それは育成年代ではよく見られるし、ミドルゾーンで発揮するだけで満足している選手を見るとそれはちょっと違うんじゃないか?と。

SBS杯の印象、そしてシズガクの印象なんかはまさにそれに近くて、つまりは不満を感じるテクニック集団といった評価だった。こう書くと自分が偏ったスタイル、もっといえば所詮東京サポだから部活サッカー信奉者なんでしょ?とも取られかねないけれど(笑)そうでなくて。この辺は意識の改善だと思うから。改善がチャレンジを生んで、もっと厳しいエリアでテクニックは磨かれるし、さらに輝くと。やっぱ、サッカーで一番美しいのはゴールなんだからさ。オレはそういう考え方でサッカーを見ている。

で、今日なんてシズガクは凄い良かったと思う。注目していた両翼7和田8戸高はやはりアタッカーとしては良いドリブル持ってるし、9森田はあの体格ながらファイト溢れる体の張り方してくれて流石キャプテンなところもあって。で、そこに分厚く素早く淀みなく、フォローの駆け上がりの質・量が第1戦とは段違いだったと思う。それは第3戦を迎えるにあたって追い込まれてた自らの立場もあったんだとは思うけど、まだオレ達は終われない、ゴールを目指すという意識は強くあったと。

だからこそ、気持ちを切らすのが早すぎた。荒い守備はどんどん目につき始めたし、2加藤の退場劇は非常にもったいないものだった。せっかくのあの、この試合に賭けた志を、そこは我慢してこらえて、味方同士でも助け合って、90分貫き通してほしかった。結果その後に意地のPKは生まれたが、そのための「もう一段の吹っ切れ」は退場劇が無ければ生まれなかったし、それを受けての東京側の拙さもあってのもの。これじゃあ淋しい。

あと、深澤はもっとやれなきゃだめ。シズガクの攻めが彼を経由することでランクを増すことも分かったし、止まったボールを蹴らせた時の精度が抜群なのも分かった。けど彼の経由プレーは恐らく2度ほどで、それ以外はほとんどボールを触れていなかった。初戦は勝手にいらついて退場し、3戦目はHTで代えられる出来。彼はもっと周囲の期待に真正面からぶつかって、それを受け止め背負ったプレーを見せなければならなかった様に思う。


東京の話。
チームとしてもう完全に、大会を進める上で「自分」は出せるようになった様で、それが深まれば深まるほどに目立つのは8年森であり、18山崎。やっぱり、山崎はちょっとランクが違う選手だわ。技術がカネになるようになってきた(まぁ今日もぺナ内でズコーなシュートはあったけど)。米子北戦と同じ話になるから省略するけど。

けど、彼にはやっぱりもうちょっと守備に「100%のケア」を求めたくはなる。

様は切り替え直後に、自分の位置が崩れているのを「ボランチとして守備する選手」としてのポジ取りに修正しなきゃならなくなるんだけど、例えば今のナオがそれが5秒で戻るところを、それを3秒に、2秒にしていく意識が必要だって話。やはりちょっと、些細だけど気になるレベルでまだ遅い。その後にリカバリーとして身体を投げ出すようになれたのは大きな進歩なんだけど、ここが早まれば投げ出すこともせずに済む。もっと言えばそもそもボールが来なくなる。

何でこんな厳しいことを言うかというと、それは相方年森の存在があるから。

Jユース杯準決勝で敗退した12月も数日後に立ち上げられた今年ver.の新チームで、上記の様なほんの些細な、重箱の隅をつつくような姑的いびり(笑)なんかよりももっと前段階、そもそも守備しねぇなって所からスタートだったのがトシとナオ。倉又基準に引き上げられるまでに、プレシーズン中どれだけ怒号を受けたか?
その課題を一足先に抜け出したのがトシだった。3月のマリノスカップ頃には守備への切り替え、その反応は水準以上にまで引き上げられ、その意識に身体が泥臭く反応するようになった。倉又東京として闘うに不可欠な選手として、己の欠点を解消して堂々たるキャプテンにまでなった。

この問題に対して、相方でありライバルでもあるトシが、同時スタートだったのに早い段階で常に一歩先を歩み続けてきた。それにはやくナオも追い付いてほしいし追いつけるはずだと、多分思っているから。ってのが多分あるんだと思う。

まぁそもそもがナオはボランチスタートではなかったし、昔から知ってる人に言わせればトシは元々その様なタイプの選手であり、それを取り戻したに過ぎなくもあるということらしいんだけどね。

でもね、やっぱあともうちょっと、だと思うよ。明確な伸びしろが目の前に見えているんだから、そこは求めたいし、期待もしたいって。

どうも今回は話が脱線しがちなので(いつも?)大事なところに絞って後はさらっと。

ポイントだった14ヒサオと24シンゴの2トップは満点回答。

ヒサオはいつもどおり、変わらず相手DFラインを破壊し続けた。スピード豊かでありながら、加減速を上手く駆使して巧みに裏へのロングボールをマイボールにしてしまえる。あの加減速の賢さに、実は惑わされるんだよね。それに気づいた時にはもうフィジカルでぶっ飛ばされるっていう。けどゴールを決められない感じがご愛嬌というかいつもの感じというか。この日は素晴らしい活躍ながらノーゴール。…と思ったらPK蹴ってたのを忘れてた。
そしてシンゴ。この選手も良い選手だよなぁ。
ちびっこ軍団FC東京U-18においては、182センチの身長はチーム最高峰であり、当然シンゴにはポストプレーが求められてきた。世の中見渡せば当然もっと高い選手はゴロゴロいるし、外との比較を思えば不利さもあるんだけど、そこはさすがの東京、技術も併せてシンゴのポストプレーは逸品にまで仕上がっている。

まず、体格ながらに非常に動ける。ポストに入れる範囲が非常に広くて、キック主導で随分遠くのポイントを指定されてしまっても、そこまでしっかり動けて、ポストに入れる。それに加えて狭い中でもDFラインからくさび受けに戻るタイミングなんかも賢さを感じる。ポストの範囲の広さはシンゴの武器のひとつ。入れば丁寧に叩く制度もなかなかだし、ダメな時の逃げ道として上手く潰れることもできる。

結果この日も何の違和感も無くチームになじみながら2ゴール。特に2点目なんかは本家?赤嶺真吾を彷彿とさせるファー詰めも披露し、ゴールゲッターとして入るべき箇所に入れる資質も示した。思えば今年のJヴィレッジのクラ選でも与えられたチャンスを確実に活かし、その試合でもゴールを決めて見せてたな。新しいオプションとして、信頼を格段に上げた試合となった。素晴らしいね!


結果5-1で勝った東京は何と1位通過に。石巻行きとなり…今頃試合しているんでしょうかね?いろいろと思う事は現実世界で随分吐かせてもらったので(笑)あとは帰ってきてくれることを願うのみ。相手は広島観音。何気に今年あまり負けた経験が無いという油断できない相手らしい。不気味で怖いが…いや勝ってくれるはず!

吉報を待つぜ、準々決勝は行く覚悟したから!ツーデーパスでひたちなかとハシゴしてやるもん!!頑張れ!!