全18クラブ シーズン大妄想(下)

  • まえがき

横河グランドに行った土曜日に、今シーズンの選手名鑑を購入しました。
…そうです、こんな企画をやっていながら手元には選手名鑑が無かったんです。名鑑発売後にこの企画を始めたので、読んで下さる方々によっては「選手名鑑が出たのをきっかけに始めたのか」とお思いの方もいらっしゃったかも分かりませんが、残念ながら中の人はそこまで賢い人間ではございません(笑)いろんなHPを開きながら調べながら一応書いておったんですわ。なんという無駄な労力。
名鑑さえ手にしちまえばこっちのもんだし、ネタ不足には困らなかった。「性格を一言で」という質問に木村コーキチが答えた「明朗」にちょwwとかも出来たわけです。もうちょい妄想も膨らませれたかもしれない。その点はちょっと心残りではありますが。
ちなみに名鑑はサカマガの方を購入しました。巷ではダイの方が評判が良さげで、なんかむかつくんですけど、でもいいんです。
スゲェ偉そうな話をすると、どちらの名鑑を買うかに当たって自分は「昨シーズン雑誌として面白かった方」を購入するようにしています。自分なりに読んだり読まなかったり、買ったり買わなかったりで雑誌の出来を審査し、その良かった方にご褒美として購入しますよ、と。そんな「どこから目線だよ!」なんて意気込みで買ったりしてます。つまり昨シーズン、自分はサカダイよりサカマガの方が面白かったとジャッジしたわけです。
写真週刊誌みたいなチャラい表紙。Jと海外を強引に結びつけるようなトンデモ企画。その他数多くの部分でサカマガに対する批判は多く目に付きました。しかし、このサカマガの誌面作りを自分は『意欲』と捉えています。チャラいと言われる表紙も、無駄が無くなってスペース的にゆとりが出来た中で、フレーズと渾身の写真が自分にはすんなり目に入るようになった。トンデモとされる企画だって、編集部の試行錯誤を強く感じれて、その当たりはずれはあってもそれは微笑ましく読めた。

対してサカダイはどうか?配色・言葉の置き方が見づらく何よりダサイ表紙。ページをめくれば、いつもいつも「クラブを診断する!」とかいってAだのDだのやってばっか。適切なスパンを置くこともなく、そんな短期間じゃ変わらねぇよ!と突っ込んでばっかだった。中には読み応えも感じるような硬派な原稿もあったけど、とにかくいつもいつも「診断」で、代わり映えしない特集ばっかでスーパーつまらなかったね。

名波が引退だとか、そういったタイムリーなニュースの際の、表紙での写真使用率もマガのが断トツで良かった。表紙構成や巻頭で記事を一本差し込むなどの臨機応変さはダイには無かった。この辺のフットワークも情けなく思ったよ。

イチ選手名鑑の出来として、例えばFC東京のページを比較すれば、ダイの東京担当の塚越さんなんかは長年東京を観てくれていて信頼もあるから、塚越さんの紹介が読みたいななんて思いは確かにあります。けど、今年はどうしてもダイを買うわけにはいかなかった。あの作りでダイは買えねぇよと素直に思うのです。

こんなめんどくさい理由を名鑑の購入に押し付けてるのなんて自分ぐらいなもんでしょうが、さて皆さんはどちらの名鑑を購入しましたか?ダイの方を買った方はぜひ、東京についてどんなことが書かれていたかを教えて下さい(笑)

長期政権を任すことの多い新潟。今年も鈴木監督で、これで4シーズン目に。ただ、3年やって新潟のカラーとは?鈴木監督とはどんな監督か?となると明確なイメージが思い浮かばないのが正直なところ。

チーム最多得点のアレッサンドロが抜けたことでか、今シーズンは新人1名含む4名ものFWが新加入。特に看板はオレの大島秀夫。確実にポスト役を務めながら、点の取り方を心得ている大島を獲得できたのは非常に大きい。自分には見えなかった新潟のカラーだが、大島が収めて時間を作ってくれることでそのカラーがより輝き出すことは間違いないでしょう。さらには大宮からペドロ・ジュニオール。チームに馴染ませるのはちょっと難しいタイプだが、その分単騎での威力を大宮では発揮していた。使い方を誤らなければ有効な飛び道具に。

ただ、「それでも矢野貴章」になるのか?06年の加入から、6点・7点・6点というシーズン得点にとどまっているのに、彼は新潟の象徴となりつつある。その程度の出来で新潟を代表する選手になってしまっているのが、今の新潟を象徴しているのではないだろうか?日の丸を背負った矢野への愛着は当然分かる。しかしマルシオを怖がる他サポはいても、矢野を怖がるサポは果たしてどれだけいるか?矢野も新潟を「上がりのクラブ」として温々とプレーしていないか?

監督人事を観ても、変革を嫌がる保守的なクラブ運営をしている新潟だが、自慢の観客動員はとうとうジリ貧に。停滞は後退。新潟のネクストステップは「いかに矢野を切るか」から始まるのではと思っているが。

システムを試合中にコロコロ変えるカトキュースタイルは、当初は「ウイイレ脳か」と適当にあしらっていたが、それもそれなりにハマリ、結果の残留。昨年がJ1昇格1年目のシーズンだと言うことを忘れてた。14位ながら、それほど充実のシーズンだったと評価して良いクラブでしょう。
エレベータクラブに終止符を打つには説得力有りすぎな戦力補強。稲森会長が本気になったおかげで(新スタを諦めてくれたおかげで泣)、一気に伸びしろが出来た。今年もディエゴ・豊田・染谷と即戦力をごっそり獲得。京セラ恐るべし。
今季の注目は、何よりDFライン。CB系選手を4枚並べた4バックがカトキュー京都の代名詞だが、今年はFW西野が右サイドバックにコンバートされる。磐田でFWとして活躍していた西野は、07シーズン京都に移籍。そこそこの出場機会を得ていたようだが、カトキュー監督の思いつきで大きなチャレンジ。背番号も2に変更、登録もDFとする本気ぶりである。トップカテゴリーのプロクラブでは珍しい大胆コンバートになるが、こういったチャレンジも成功することで選手の幅、ひいては選手寿命が延びてくれればそれは嬉しいこと。名鑑の「好きなサッカー選手」にサルガドを挙げるなど、意識改革は順調(笑)けど、このコンバートは他サポながら注目したいなぁ。

あれ、なんでJ1に居るんだろう?東京サポの自分にはよく分かりませんわ。ジェフ千葉
ホームスタ移転、今年は練習場移転とクラブの過渡期にある中でなんとかJ1に残れたのはクラブとしては非常に大きい。クラブ社長始め、フロントも交代してパワーがガクンと上がった。今年は19名もの選手を放出、少数精鋭で挑むシーズンに。その中で獲ってきたのが、福本・和田・アレックス・佐伯・中後となかなか心得た獲得戦略。特にアレックスはちばぎんカップボランチを試していたみたい。この辺が大きな変更ポイントとして注目か。
マイナスからのスタートだったミラー監督だが、今年はプラマイゼロからのスタートに。ミラー監督の真価がハッキリ分かるのも他サポ的には楽しみ。リバプールでの経験が「説得力」として選手の自信に繋がっている様子をニュースで拝見すると、なかなかの出来が期待できるか。
改めて選手を観ても、センターラインは揃ってるんだよね。ことしはゆとりを持って残留争いに臨めるのではないかと予想。

入れ替え戦にまわり、ヒーヒー言いながら残留した磐田。
なんとか残留した磐田だけど、個人的には落ちるべきだったと思う。それは、良いサッカーをしていても勝ち点3を獲れなかった様なもので、内容と結果がリンクしていない結果だった。とにかく昨年の磐田のサッカーは酷いもので、形もなければ連携もない、個々のコンディションも悪いと拙い要素が揃いまくっていた。
それを変えなきゃいけない今シーズンなのに、さてどこが変わったのでしょう?監督はコーチのヤンツーが昇格、補強は那須くらいなもの。全く変わってないでしょう、変えなきゃいけないのに。仙台との入れ替え戦の時に「結局選手の質の差」と磐田が再評価された向きもあったけど、それがダメだったから入れ替え戦にまわったわけで。そこに期待している「甘え」が透けて見えて可哀想です。替わらない選手スタッフの、個々の意識改革で「チームが変わった」を体現しなければならない。これはどう考えても難しい話でしょう。
断トツの降格候補。磐田をしっかり見てきた人に「去年のココがダメで、だから今年はココを改善した」ってのを説明して欲しい。それが他サポとして全く見えないですから。変われるもんなら変わってみろ、と言ってやりたいですね。

断トツでJ2を優勝した広島。若い選手を戦力として独り立ちさせるには良いドサ廻りだったのでしょう。
J2を席巻した攻撃力。42試合99得点は確かにとんでもないんだけど、昨年広島を観ていないので何とも言えないです。しかし、ダイジェスト等で観る分には確かにパスワークは華麗に、完全に崩しきってのゴールは多かった。そのコンビネーションはJ1でも通用するものではあるでしょう。
ただ、個人的に気になるのが「じゃあ守備はどうしたの?」。守備に無策で降格したペトロヴィッチがJ2で磨いたのは結局攻撃だった、となればJ2落ちした原因の根本治療が果たして出来ているのか?ココが分からないし、評価の声も聞かれない。
何が悪くてJ2に落ちて、その点を直してJ1に上がってきたのか?その点への不安があまりにも出てなく、華やかな攻撃面だけで注目されているのはちょっと危ない兆候ではないかと。点は取れても取られる的な、出入りの激しいサッカーで結局勝ち点を効率よく稼げないんじゃないかという気がしてなりません。少なくとも、今年のJ1で中位に食い込む的な評論家の評価は言い過ぎじゃね?そこそこ余裕を持って残留、そんな予想。

サカダイで全予想者が18位と予想した山形。逆に凄いわ(笑)けどね、そんな簡単に、単純に、そうは問屋が卸さないでしょう。小林伸二監督はバカじゃない。
こういう時こそ策士・小林伸二のウデの見せ所でしょう。華麗な監督歴・昇格歴を重ねた小林監督が簡単にJ2に逆戻りするはずがない。自らの長所を伸ばし相手を消すことに長けた小林監督は、苦しいながらもコツコツと勝ち点を拾ってこれるチームを作れるのでは。やりくりできるのでは。その期待を監督には抱いています。
クラブ事情的にはまともな補強は出来る訳がない中でも、小林亮に古橋を獲得。さらに謎の外国人を揃えてきたが、平野勝哉氏の鹿島ラインを考えると馬鹿には出来ない。何より古橋達弥でしょう。ポリバレントに攻撃を任せられる選手の獲得が非常に大きいでしょう。
石井・レオナルドのCBコンビはJ1レベル。守備で堪えることが出来れば一瞬の鋭さで勝ち点を盗めるような。期待値込みでギリギリの15位と予想しておきます。

  • 予想順位

最後に順位予想を。東京サポなんでまじめには出来ないですけど、一応。

1位 浦和
2位 名古屋
3位 東京
4位 鹿島
5位 大阪
6位 大分
7位 川崎
8位 京都
9位 清水
10位 横浜
11位 大宮
12位 千葉
13位 柏
14位 広島
15位 山形
16位 新潟
17位 神戸
18位 磐田

一応順番が今年の恐怖度を表してますね。
真っ先に入れたのが最下位磐田。変われないでしょう。続いて神戸。悪い監督とは思えないけど、ゼロからのスタートの中で、相性的なアレルギーが発症してしまうと自動降格まで落ち込む。そして新潟、停滞は後退なり。
優勝候補は浦和。ACL組は名古屋以外は影響が強く、特に川崎は大きく落ち込むと予想。京都の補強は実ると、中位組に躍進。逆に清水は評判とは裏腹にいつもの程度で。広島はそこまで中位に食い込めない。後は適当(笑)12位に良く予想されていた東京がどう思われてたのかがやってみてよく分かったわ(笑)
で、東京は3位。優勝と言わないところがサポとして恥ずかしいけど、昨年散々味わった「壁」をぶち破る記念すべきシーズンになることを期待。
そんな東京については、また次回。