圧勝の一部始終 プリンスリーグ第5節 FC東京U-18-流経大柏

適度な朝の早さ。そして何げに初めての深川グランド巡礼。それが重なり合うと、「寝坊」と「道に迷う」の2つの事実が生まれてくる。前半30分当たりかに到着。
ダンマク張った東京応援団と部活ノリが強烈な流柏応援団がいるスタンドの対岸の行き方すら分からずに、とりあえずスタンド上方から観戦。まず何よりは、芝生の美しさと、降り続く雨。当然、スリッピーなピッチコンディション。それをうまく捉えていたのが東京U-18だったのは、途中からの観戦でも明らかだった。見た感じ、そのショートパスの精度には影響はなく、雨を利用してか低めのクロスに対してニアを取ってジャンピングヘッドの雨あられ。濡れたピッチだったら、自分がすべった方が速い。キャプテン翼理論をU-18っ子もしっかり会得しているらしい。そんな感じでニアに飛び込んだ岩淵がヘッドで得点。対する流柏はほとんどチャンス無いまま前半が終わった。
HTの人の流れを見て学習し、やっと対岸へ。かまって頂いている方々へ挨拶し、自分の苦労と「雨のジャンピングヘッド祭り」ぶりを確認。岩淵のヘディングのくだりで事実のズレに気付いて、確認すると「もう3-0だよ」「ブッチあれでハットトリックだよ」と周囲がニヤニヤ。敗北感が…ちきしょ〜
オレの中ではまだ1-0。けど実際は3-0だっていうなら話は違う。「最初の5分10分の入りが重要」という意見が正しい。そんな後半が開始。
観戦テンションがた落ちで後半に入ったが、「ほぼピッチ内」の観戦場所の近さもあって、徐々に試合に意識が入っていく。近くで見ると、前半感じていた雨中での技術の高さが目に入る。体もボールも濡れて、視界も厳しい中なのに、FWの2人の場所ではボールが良く収まる。相手の流経はなかなかのDFラインの高さで、ある程度の人混みとプレスは出来ていたが、そんな狭い中でこそ映えるのが、岩淵の「間」。何もしない、っていう選択肢が相手にとってどれだけイヤなものか。岩淵のプレーを見ると毎回それを思わせる。「ファンタジスタ」でマルコ・クオーレがボールを受けたら淡々と歩いて見せたかの如く(サッカー漫画として、ファンタジスタは素晴らしいですから!!)勝負だった後半アタマを淡々と、自分のペースでやり切ってしまった東京U-18は、時間の使い方が身に付いているのかも。守備でも、流経のトラップ際に狙いを定めて鮮やかに奪ってしまい、主導権を握らせない。またルーズボールへの滑りあいも、これまた東京の方が一歩目が速い(テンつばイズムの「雨のスライディング祭り」!)流経の雨中での技術が特段悪くは見えなかったけど、トラップ際への意識を統一しきった東京U-18の、特にボランチの2人が良かった。
代替わりがあったとはいえども、選手権優勝チームの流柏を5-1で圧倒してしまったのには驚いた(といっても、昨年は大前にハット喰らって1-4で負けていただけに、「倍返しにはまだ足りぬ!」という意見もありましたが)。またスコアの通り、これまで試行錯誤が続いていたU-18の「今季モデル」はこれか?と思わせるだけの完成度がこの日のU-18にはあった。阿部・廣木のSB、大貫・三田啓のボランチ、山口・山浦の両サイド(山口はまだしっかり見れてないなぁ)(あと今日の山浦は良かったぞ!)、そして何より岩淵・重松のツートップ。チームとしてのハマリ方というかこの印象の良さはスタメンレースへの大きなアドバンテージになりそう。
それだけに、ここから現状あぶれてしまっている他メンバーの戦いが、これから本格的に始まる。特に、この日出場停止だった山村。「代役」であった重松の活躍によって、出停明けの次節にすんなりスタメンを張れるかが怪しくなってきた。厳しい連戦の中で、しかしこちらも「小平でのアピール」が重要となってきたか。何と素晴らしい傾向か!!
それだけに、日曜日のTMは行きたかった!知ってれば、行ってたのに…
連戦の続くプリンスリーグ。連勝で高円宮杯出場ラインへは何とか戻ってきたが、次節の市船戦を始め残り試合は高校勢が多く控え、これはこれでの難しさがやはりあるはず。気を引き締めて、突き進むしかない!
トップとの被りもあったりで、見に行きづらい事もあるかも知れないですが、ロンドン世代の躍動を是非。次は小平での養和ユース戦を観戦予定。
段々とユースに侵食されつつあるな…